今日は、予定していた仕事が急遽キャンセルになり、完全なオフとなった。急に空いてしまったこの一日をどう過ごすか、最初は正直少し戸惑った。自営業者にとって、急に空いた時間というのは嬉しい反面、どこか不安も伴うものだ。特に私のように不安障害を抱えていると、「この時間をどう過ごせばいいのか」という考えが頭を占め、気が休まらないことも多い。


午前10時:思いがけない不安感

目が覚めたのは午前10時頃。普段なら、早朝から仕事のことを考え、何かしらの準備を始めるのだが、今日はそれがない。少しのんびり寝られるはずが、なんだか落ち着かず、早く起きてしまった。

ベッドの上で「今日一日、どうしよう?」と考える。外出する気力はないし、かといって家で何をするかも思い浮かばない。そんな思考が頭を巡るうちに、いつもの不安がじわじわと押し寄せてきた。「何もしていないことが不安」「この一日を無駄にしてしまうのではないか」──そんな気持ちが次々と浮かんでくる。自分でも、少し神経質すぎると分かっているのだが、不安障害のためか、こうした気持ちが消えることはない。


午前11時:リラックスを試みる

少しでもリラックスしようと思い、コーヒーを淹れてみることにした。お気に入りの豆を挽き、じっくりと時間をかけてドリップする。立ち上る香りに、少しずつ心が落ち着いていくのを感じる。「こうして好きなことに時間を使えるのも、悪くはないのかもしれない」と自分に言い聞かせる。

コーヒーを片手にリビングの窓際に座り、ぼんやりと外の景色を眺める。普段は気にしない木々や鳥のさえずりが、今日は妙に心に響いてくる。思えば、こうして何も考えずに過ごす時間を、自分に許したことはほとんどなかったかもしれない。不安障害のせいか、常に何かをしていないと落ち着かず、忙しくしていることで自分を保っていたような気がする。


午後1時:散歩で気分転換

しばらくして、家にいるだけでは気が滅入るような気がしてきた。重い腰を上げ、外に出ることに決めた。あまり遠くまで出かけるつもりはなかったが、近所をぶらぶら歩くだけでも気分転換になるかもしれない。

秋の空気が心地よく、日差しも暖かい。普段、忙しさに追われていた自分にとって、このような「何も考えずに過ごす時間」は、実は贅沢なものかもしれないと少し感じ始めていた。木漏れ日の中を歩いていると、頭の中にあるもやもやが少しずつ薄れていくのが分かる。


午後2時:カフェでゆったりと

歩き疲れたところで、いつもは行かない小さなカフェに立ち寄ってみることにした。入ってみると、店内は落ち着いた雰囲気で、まばらに人が座っている程度。店内の柔らかな音楽と、香ばしいコーヒーの香りが、少しずつ緊張をほぐしてくれる。

メニューからカフェラテを注文し、ソファ席に腰を下ろすと、ようやく心の中の焦燥感が和らいでくるのを感じた。スマホを眺めながら、時折コーヒーを飲む。その瞬間、「今、何もしなくてもいいのかもしれない」と初めて心から感じた。いつもなら、何かをしていなければ落ち着かないと感じるが、今日はその焦りが少しだけ薄れている。


午後4時:過去の自分との向き合い

カフェでゆっくりと過ごしていると、ふと過去のことを思い出した。自営業を始めた当初、毎日が不安で、将来のことばかり考えていた。何をするにも「これで大丈夫なのか?」という気持ちがつきまとい、心が休まることはなかった。

今でもその不安は完全には消えていない。だが、こうしてたまには休むことも必要だと思えるようになってきた。「自分を追い詰めすぎず、こうして休息を取ることも、自分にとって大切なことなんだ」と、改めて感じた。


午後6時:帰宅と夕食

夕方になり、カフェを出て帰宅することにした。家に着くと、どっと疲れが押し寄せてきた。今日は本当に特別なことをしたわけでもないが、気持ちが少しだけ軽くなったように思う。夕食は自分で簡単に作れるパスタにすることに決め、キッチンに立つ。料理をするのも、少しは気分転換になる。


午後8時:今日一日を振り返る

夕食を終え、一息ついたところで、今日一日のことを振り返ってみた。最初は何もしないことへの不安や焦りに苛まれたが、徐々にそれが和らいでいくのを感じることができた。もしかすると、「何もしていない時間」に慣れることも、私にとっては大切なプロセスなのかもしれない。