※完レポです。ネタばれ嫌な方はブラウザバック!!
 
 
「くたばれ!」
入江さんの拳が風よりも早く、石森くんの頬をとらえる。
石「くっ!」
石森くんが顔を歪めて、姿勢を崩した。
 
加「何、ちんたらやってんだよ?入江よぉ!」
 
加賀見さんがいつの間にか石森くんの横に立ち、バットを振り上げている。
 
「石森くん!危ない!」石「!?」
 
石森くんの反応が一瞬、遅れた。加賀見さんはその隙を見逃さず、石森くんのわき腹にバットを叩き込んだ。
石「○○……。逃げて……」
石森くんが口の端に血をにじませて、そのまま地面に突っ伏してしまった。
 
「ここまでやる必要はねぇだろうが」加「俺に意見するのか?入江」「だったら、なんだっつうんだよ?大将さんよぉ」
 
入江さんが負けじと加賀見さんに、ガンを飛ばしている。
「石森くん!しっかりして!」
私が石森くんに駆け寄ったその時、加賀見さんが私の腕をすくうように握りしめた。
「……!?」
私が驚いて言葉を失っていると、加賀見さんが周囲で様子を見ていた黒崎の不良達を呼びつけた。
 
加「この女、連れてけ。吉良と高柳を釣るエサにすんぞ」
 
次の瞬間、お腹に鈍い衝撃を受けて、私は意識が途切れてしまった。
 
「そんな汚ねぇ手、使わなくてもいいだろうが!」
 
目を見開いた入江さんの顔と、地面に突っ伏している石森くんの背中が夢に落ちるように消えていってしまう。暗い闇の中へ、意識が吸い込まれていく。
(……入江さん。私、どうなっちゃうの?)
「入江さんの叫ぶような声が聞こえ、そのまま意識がプツリと途切れてしまった。
 
 
3話終了