続きです。完レポなんでネタばれ嫌な方は回れ右
「あの入江さん。本当にありがとうございました!」 入江「いいつってんだろうが」 「ったく、うっせぇな」
銀色の髪をなびかせ振り向いたその瞳は、先程までの険しさが消え、穏やかに煌めいていた。
(入江さんか……) (本当はどんな人なんだろう……?)
そのまま入江さんは、振り返る事も無く立ち去ってしまった。
石森「○○。今、見とれてた?」 「そ!そんなことないよ!」
(だって……黒崎の不良の人だし……)
石森「ああいうクールなタイプが好みかぁ。俺だとちょっと甘過ぎる?」 「ちょ……。石森くん!」 石森「俺ももう少しクールに決めてみようかな。そうしたら、俺の事もさっきみたいな目で見てくれる?」
石森くんが小悪魔な瞳で微笑んだ。
「もう!意地悪!」
(私……。入江さんのこと、どんな目で見てたんだろう?)
石森「でもね。入江はちょっと危ない噂もあるから。俺としてはマジで近付いて欲しくないと思ってるよ」 「危ない噂……?」 石森「黒崎と対立してた赤崎高校の不良20人を、ひとりで病院送りにしたとか……」 「目つきが気に食わないとかで因縁吹っ掛けてきた、町のチンピラさん4人を再起不能にしたとかね」 「そ……そうなの?」
(入江さん……。そこまで怖そうには、見えなかったけどなぁ)
石森「それ以上にヤバいのが、さっき入江に声をかけてた加賀見かな」 「英雄さんって呼ばれてた人?」
私は石森くんの話に真剣に聞き入っていた。
石森「うん。黒崎の大将。喧嘩に勝つなら手段を選ばないらしいよ」 「そうなんだ……」
私は小さくなって見えなくなりそうな、入江さんの背中を目で追った。
(確かに、冷たい眼差しをしていたけど……) (あの時感じは温かい体温と……耳をくすぐった優しい声は嘘じゃない気がする)
胸の鼓動が知らず知らずのうちに早まっていく。この苦しいほどに締め付ける、胸の痛みの状態がなんなのか。この時の私には、気付くことさえできなかった。
「あの入江さん。本当にありがとうございました!」 入江「いいつってんだろうが」 「ったく、うっせぇな」
銀色の髪をなびかせ振り向いたその瞳は、先程までの険しさが消え、穏やかに煌めいていた。
(入江さんか……) (本当はどんな人なんだろう……?)
そのまま入江さんは、振り返る事も無く立ち去ってしまった。
石森「○○。今、見とれてた?」 「そ!そんなことないよ!」
(だって……黒崎の不良の人だし……)
石森「ああいうクールなタイプが好みかぁ。俺だとちょっと甘過ぎる?」 「ちょ……。石森くん!」 石森「俺ももう少しクールに決めてみようかな。そうしたら、俺の事もさっきみたいな目で見てくれる?」
石森くんが小悪魔な瞳で微笑んだ。
「もう!意地悪!」
(私……。入江さんのこと、どんな目で見てたんだろう?)
石森「でもね。入江はちょっと危ない噂もあるから。俺としてはマジで近付いて欲しくないと思ってるよ」 「危ない噂……?」 石森「黒崎と対立してた赤崎高校の不良20人を、ひとりで病院送りにしたとか……」 「目つきが気に食わないとかで因縁吹っ掛けてきた、町のチンピラさん4人を再起不能にしたとかね」 「そ……そうなの?」
(入江さん……。そこまで怖そうには、見えなかったけどなぁ)
石森「それ以上にヤバいのが、さっき入江に声をかけてた加賀見かな」 「英雄さんって呼ばれてた人?」
私は石森くんの話に真剣に聞き入っていた。
石森「うん。黒崎の大将。喧嘩に勝つなら手段を選ばないらしいよ」 「そうなんだ……」
私は小さくなって見えなくなりそうな、入江さんの背中を目で追った。
(確かに、冷たい眼差しをしていたけど……) (あの時感じは温かい体温と……耳をくすぐった優しい声は嘘じゃない気がする)
胸の鼓動が知らず知らずのうちに早まっていく。この苦しいほどに締め付ける、胸の痛みの状態がなんなのか。この時の私には、気付くことさえできなかった。