マウスピース矯正治療 アライナー ムーシールド -2ページ目
[咬合不整から発見されたアクロメガリー]


26歳で咬合不整を訴え矯正歯科を受診。
歯列矯正を施し症状が緩和されたが、1年以内に咬合不整が再発したため、
他の歯科を受診。
その他の症状は所見では認められなかったが、内分泌科に紹介され血液検査を
受け、本症と診断された。



臨床所見:咬合不整、手足の肥大、巨大舌


<アクロメガリー(成長ホルモンGH産生腺腫)の疫学>
100万人あたり3~4人/年
日本全国では400~500人/年
栃木県では6~8人/年
宇都宮市では2人/年

推定発症平均年齢:35.9歳(23.1歳~48.7歳)
初診時平均年齢 :44.5歳(32.0歳~57.0歳)
  *平均9年間診断がついていない

男女比:1:0.95
発生原因不明(遺伝性は稀、食生活には起因しない)


<アクロメガリー(先端巨大症)とは>
成長ホルモンGHの過剰分泌が
 ・成人(骨端線閉鎖後)に生じるとアクロメガリー
 ・成長期に生じると下垂体性巨人症(ジャイアンティズム)



[出典]アクロメガリー広報センターのパンフレット
      (於 日本睡眠学会2008)

http://www.acromegaly.jp/









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[言語発音と不正咬合との関係]


<アメリカでは反対咬合は稀>
オトガイ(下顎骨の先端部分)が発達している欧米人ですが、実は「反対
咬合」が
極めて少ないのが特徴です。
アメリカ人の歯列不正の多くが、「上顎前突(出っ歯)」か「上下顎前突」
なのです。

これは発音との関係が示唆されています。
英語は子音が多いのが特徴です。
  ・[th]のように上下の歯の間に舌をはさむ:上下顎前突へ
  ・[f][v]のように下唇を噛む:上顎前突(下顎後退)へ
  ・[l]のように舌が上顎に接する:低位舌抑制

これに対して、日本語は子音が少なく母音が多いのが特徴です。
母音が多いので、世界一美しい言語という研究者も多く、また世界一
「低音域」の言語でもあります。
ハリウッドのスターの声が意外に高くて、吹き替え声優とのギャップに驚いた
経験が誰にもあるはずです。
子音が少ない日本語は、舌の動きが少なくて済むので「低位舌」になりやすい
環境にあるのです。


「反対咬合」は最も早期に治療開始する必要がある不正咬合です。
「ムーシールド」で治療を開始します。
「MFT口腔筋機能療法」も必要です。


(横山歯科医院)








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[MFT口腔筋機能療法とは]


MFT口腔筋機能療法とは、舌や口唇など口まわりの筋肉トレーニングのこと
です。


前歯の歯列は口唇圧と舌圧とのバランスがとれた所に並びます。
奥歯の歯列は頬圧&閉口筋圧と舌圧とのバランスがとれた所に並びます。


MFT口腔筋機能療法は、主に矯正歯科や小児矯正歯科の診療室で、不正咬合と
関連した口腔周囲筋の機能改善を目的として実施されているのはこのため
です。


しかし、口腔周囲筋の機能は歯並び以外に
  ・咀嚼
  ・嚥下(飲み込み)
  ・虫歯
  ・歯周病
  ・噛み合わせ(咬合)
  ・いびき睡眠時無呼吸
  ・歯ぎしり
  ・ドライマウス口腔乾燥症
  ・唾液過多症
  ・口臭
  ・嘔吐反射
  ・脳血流量
  ・脳の活性化(特に中高年に有効)
などに関連しています。

特に最近、歯周病の改善にMFT口腔筋機能療法が有効との報告が増えてきて
います。


(横山歯科医院)





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[口の機能回復(4)空気漏らさず発音改善]

(読売新聞  2011年8月25日 )


東京都世田谷区の女子大生Aさん(19)は以前、話すことが嫌で仕方
なかった。
鼻にかかった声で、たとえば「バビブベボ」と言おうとしても、どうしても
「マミムメモ」になってしまう。
何か話すと何度も聞き返された。
授業中に教科書を読んだ時、「はっきりしゃべるように」と教師に注意された
こともある。

発音を直したいと、高校2年の3月、昭和大学歯科病院(東京都大田区)の
口腔リハビリテーション科を受診した。


バ行の音は、口に封じ込めた空気を破裂させて出す。
口は鼻の奥に通じているため、空気を封じ込める時、上顎の奥の軟らかい部分
「軟口蓋」がせり上がり、鼻への通路を塞ぐ。


ところがAさんの場合、軟口蓋がよく動かず、息が鼻の方に漏れてしまう。
これが、「バ」が「マ」になる原因だった。

別の病院での詳しい検査の結果、首の骨の先天的な変形によって神経が圧迫
され、軟口蓋がよく上がらないことが分かった。
 

そこで同科が作ったのが、「スピーチエイド」と呼ばれる発音補助装置。
上あごにはめるプレートと、やや小さな栓が、針金でつながっている。
栓の大きさや位置を調整して、栓の方を口の奥に入れることで、口と鼻の
通り道を塞ぐことができる。

スピーチエイドの調整を終えると、Aさんはバ行の音もはっきり言えるように
なった。
「今は、これがないと人前に出られない。違和感もないし、積極的に
しゃべれるようになった」



スピーチエイドは、先天的に唇やあごが裂けている口唇口蓋裂患者の発音
障害の治療にも使われる。

横浜市の会社員女性Bさん(58)は、幼少時に口唇口蓋裂の手術を受け、
外見上は分からなくなった。
しかし、軟口蓋の長さや動きが不十分で、発音障害が残った。

大学生の時にスピーチエイドの存在を知り、同市内の大学病院で作った。
以来、スピーチエイドは生活に欠かせない道具になった。
「命の次に大事なもの。これが壊れたら電話もできず、仕事もできない。
死活問題です」と話す。

しかし、スピーチエイドを作ってくれる病院は少ない。

Bさんは最初の担当歯科医が病院を去った後、別の病院をインターネットで
必死に探し、昭和大歯科病院にたどり着いたという。

同科教授の高橋浩二さんは「大学病院でも、スピーチエイドの豊富な経験を
持つ歯学部は少ない。鼻呼吸を妨げずに発音を直すには、コツと経験が必要
なのです」と話す。


http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=45958







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[上下顎位置関係による不正咬合分類(早期治療のゴール目標)]


<I型>  上下顎位置関係正常な不正咬合
      (上下顎の位置関係に問題はないが、叢生や正中
       離開など歯牙の位置関係に問題がある状態)
      早期治療のゴール目標 

<IIA型> 上顎骨の前突による出っ歯
     (日本人には比較的少ないとされています)

<IIB型> 下顎骨の後退による出っ歯
     (日本人に多い出っ歯です)
      抜歯矯正で上顎骨を引っ込めてしまうと
      <BR型>になってしまいます。

<IIC型> 上顎骨の前突と下顎骨の後退
      下顎骨の後退を改善して<IIA型>にしておけば
      本格矯正の際の手間が少なくて済みます。

<IIIA型> 上顎骨の後退=上顎骨の劣成長
     (日本人に多い反対咬合=受け口です)
      抜歯矯正で下顎骨を引っ込めてしまうと
      <BR型>になってしまいます。
      
<IIIB型> 下顎骨の前突
     (基本的には外科矯正を視野に入れる必要があります)

<IIIC型> 上顎骨の後退と下顎骨の前突
     (基本的には外科矯正を視野に入れる必要があります)
      上顎骨の成長を促進させ<IIIB型>にできれば
      下顎骨の手術だけで済みます。

<BR型>  上下顎骨の後退=上下顎骨の劣成長
      (日本人に多い不正咬合です)
      一見<I型>に見えてしまいます。

<BR’’型> 上下顎骨の後退ですが、より下顎骨の方が後退
      (日本人に多い不正咬合です)

<BR’’’型> 上下顎骨の後退ですが、より上顎骨の方が後退
      (日本人に多い不正咬合です)

<BP型>  上下顎骨の前突
      (日本人には極めて少ないとされています)




早期矯正治療のゴール目標は、美人・美男子を多く育てることである。
すなわち、「<I型>の不正咬合」にすることである。

歯だけの多少の凸凹などは、永久歯になってからも治療可能であるし、
永久歯になってから治療した方が良いこともある。
しかし、上下の顎の位置関係が大きくズレていると、後から歯だけ動かしても
顔貌を大きく変えることができない。

7歳で美人=上下の顎の位置関係に大きな問題がなく、尚且つ舌突出癖などの
習癖がなく、鼻呼吸の習慣が身に付いていれば、将来美人になる可能性が高く
なる。
美人が増えて困る人はいない。

そのためには、3歳児健診~幼稚園の期間のチェックが重要なのである。



[参考文献]
成功する小児のための機能矯正


(横山歯科医院)



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[早期矯正に関するドイツ矯正学会の見解]


乳歯列における矯正学的評価は、一般的に明確な骨格的な不調和のある場合に
適応となる。
それは不調和が増進する性質であったり、成長の阻害につながり、後期の
治療が困難あるいは不可能になるような場合である。

(1)下顎前突症=反対咬合=受け口
(2)下顎後退症、時に口唇閉鎖不全を伴う(上顎前突=出っ歯に見える)
(3)側方クロスバイト=交叉咬合
(4)めだった側方または前方への偏位咬合
    (噛み合せが安定せず、ずらして噛む癖のある場合)
(5)著しい前歯部オープンバイト=開咬


早期矯正は予防的な方法だけでは改善困難な乳歯の歯ぎしりや悪習癖
(指しゃぶり、舌突出癖、咬唇癖など)や機能異常がある場合に特に適応で
ある。


[参考文献]
成功する小児のための機能矯正


(横山歯科医院)



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[ムーシールド(反対咬合早期治療)とは]


反対咬合や交叉咬合の治療で最初に選択する矯正装置です。

上下一体式・機能矯正装置(筋の力を利用した装置)・可撤式(取り外し式)
装置です。

主に夜間睡眠時に使用します。
夜間睡眠時に加えて、テレビを見ている時や本を読んでいる時にも使用した
方がより効果的です。



「低位舌」によって、押してはいけない下顎歯列を押してしまい、本来
押さなければ
ならない上顎歯列を押さないので上顎劣成長になってしまう
のが反対咬合です。

「ムーシールド」は、舌位置を矯正し、舌が正しく上顎歯列を押して、
上顎骨の成長を助けるように誘導します。

また、上口唇の過緊張によって、上顎前歯を内側へ押してしまうのをブロック
することによって、上顎歯列が前方に成長するのを助けます。



<乳歯の反対咬合>

以前、乳歯の反対咬合は永久歯になると自然に治ることもあるので、経過観察
するとされていました。
しかし、最近の調査研究の結果、永久歯になると自然治癒する確率が
10~20%であることが判明しました。
つまり、経過観察してはいけないのです。


<早期の治療開始が重要>
そこで、乳歯の反対咬合は早期の治療開始が必要なのです。


<乳歯の反対咬合の多くは「低位舌」が原因>
舌の先端の正常位置は上の前歯の付け根から1cm後方です。

これに対して、舌の先端が下の前歯の裏側に位置するのが「低位舌」です。
低位舌によって下の歯と顎の骨とが前に押されます。

一方、上口唇の過緊張によって、上の歯と顎の骨とが後方(内側)に押され
ます。

これらの組み合わせの作用で、反対咬合が進行するのです。

家族性の反対咬合でも、軽度の症例では「低位舌」が原因のことがあります。
つまり、上口唇や舌といった「筋肉」の緊張状態や使い方が遺伝することが
あるということです。



<ムーシールド>
 ・ 低位舌の改善によって、下の歯と顎の骨とが前に押されるのを防止
 ・上口唇の過緊張抑制によって、上の歯と顎の骨とが後方(内側)に
  押されるのを防止
これらの組み合わせと、子どもの顎の成長力により、反対咬合を治療する装置
です。



<中高な顔貌を>
「中顔面域」(鼻の先)の正しい成長を助けることによって、きれいな顔貌=
中高な顔貌を得られる可能性が高くなネります。
これは、顎の成長がほぼ終わってから始めるワイヤー矯正では、リカバリーで
きない
領域です。
治療開始時期は、装置を入れられれば、より早い方が望ましいでしょう。


(注)ムーシールドで強度の家族性・骨格性の反対咬合は治療できません。
強度の家族性・骨格性の反対咬合は基本的に「外科矯正治療」の対象です。

ムーシールドは超早期治療(0期治療、プレ1期治療)に該当します。
1期治療(歯列の拡大)やII期治療(正しい噛み合わせ治療)はまた別に
必要になることがあります。

上顎前突(出っ歯)や叢生(凸凹)他の多くの不正咬合は1期治療からでも

間に合うことが多いのですが、反対咬合(受け口、下顎前突)は超早期治療が
必要で、長期間のフォローも必要となります。



(横山歯科医院)