藤枝市のピアノ教室、吉川ピアノ教室です。
審査員全員が共通でおっしゃっていたことは
「楽譜に忠実に」「速く弾き過ぎないで」という事でした。
ほとんどは 私が師匠から受けているレッスンと内容は同じですが、解釈や精神論、曲の背景の話も多くありました。
以下、私のメモ書きです。
<ベートーヴェンのソナタについて>
『エディション(出版社)は、ピアニストが作った(校訂)したものがいいです。学者が作ったものではなくて。』
『あなたの音を。あの音をまた聴きたいと思ってもらえるように。』
『リストを楽譜通りに弾いていない人が多すぎます。
リストは技術をひけらかすものではない、やりすぎないで。』
『2年前にアカデミーで指導し(ピアノコンチェルト協奏曲)、その時は中村紘子さんがまだお元気な時でした。また再びここに戻れて指導できる事を有難く思います。』とレッスンの前に挨拶されました。
私は当時、ラフマニノフのコンチェルトを演奏勉強中でしたので、彼の指導する ラフマニノフ第2番と、中村紘子さんの ショパン第1番、ラフマニノフ第3番(藤田真央君)のコンチェルトレッスンを聴講させて頂きました。
コンサートピアニストの育成を目的とした浜松アカデミーは、講座やレッスンの他、独自のコンクールでは清塚信也さん、小菅優さん、牛田君やチョ・ソンジン君、藤田真央君も優勝、そのアカデミーも中村紘子さんご逝去により終了となりました。(事業1996~2017)
レッスンの最後におっしゃった言葉です。
『ショパンコンクールや世界の様々なコンクールの審査員をしていますが、今の若い方は「コンクール的な弾き方」を気にしすぎるのが、とても心配です。審査員の演奏を聴いて好みを調べたりね・・・。
そうではなく、たとえコンクールでも、あなたの演奏をして下さい。
音を間違えたからと言って、私が落とすと思いますか?
私達がコンクールで期待するのは、これからの潜在的に才能があるピアニストに出会うことです。』
今日は6時から本選がはじまります。
ライブ配信もされますから、ご覧下さいね。