吉川ピアノ教室です。
これらの楽譜は、今大人の生徒さんや指導者の生徒さんが
練習している曲で、私も本棚から常に出しているものです。
バッハ、ショパン、ラヴェル、ブラームス、ビートルズ、(サザンなどのポピュラー名曲を弾く方もいます)
今日は、大人の生徒さんのお話です。
大人の生徒さんが、ピアノを再開するにあたっては、
とても勇気がいると皆様おっしゃいます。
是非、心の準備が整ったら門を叩いて下さいね
ピアノは、時には喜びに、時には慰めとなり、
心のよりどころになって下さると思います
さて、大人の生徒さんが今練習している、ショパンの
「幻想即興曲」、ご存じの方も多いかと思いますが、
楽譜の出版社によって、ずいぶん内容が異なるのです
スラー、強弱、フレーズ、指使いなどなど・・・・異なるとしたら
ショパンは、私もパデレフスキー版、エキエル版、ヘンレ版などを持っていますが、やはりパデレフスキー版を使用する人も多いですね。
今日、私の推薦したパデレフスキー版をお持ちの
大人の生徒Sさんに説明させて頂いたのですが、
この幻想即興曲の最後の部分・・・・
ヘ音記号にスラーがかかっていますが、
かかる場所が違います
そうなると、フレーズ(音楽の一息で歌う言葉)が、
全く違ってきます
それは、音楽の上で非常に重要な事なのです
(下の楽譜がパデレフスキー版です)
自分が昔弾いてきた弾き方を、もう一度見直す必要が出てくる場合もあります。
特にバッハやモーツァルトは 出版社や校訂する方によって
全く異なるので、本当に気を使います。
「これで良かったかな~」と常に、常に・・・・
指導には責任が伴いますから
出版されている楽譜でもそうなので、
今の時代からか、ネットからどこの出版社からのものか
<出所が分からないクラッシックの楽譜>をダウンロードして
持ってくる、というのはとても危険なのです
(アレンジ版は別として)
そういう例がありましたので、
なぜ原典版や、きちんと研究された版を持つ必要があるのか、
理解してもらえるように説明をさせて頂くのですが、
ポピュラー音楽を専門とする指導者さんは、クラシックの考え方と、どうやら違いがあるようなのです
アレンジを前提とし、オリジナリティーを重視するエレクトーンなどのポピュラー音楽の考えと、
ショパンやベートーヴェン、作曲家が実際に書いた楽譜はどんなだったか、どのように実際に弾いていたか、を重視するクラッシック音楽では、
”楽譜に対する概念”が全く違うということに、エレクトーンの講師さんから気付かされました。
ただ、ポピュラーの先生もクラッシック音楽を指導する以上は、きちんと知識を持って楽譜を購入する必要がありますね。
音大などのピアノレッスンでは、新しい曲を買う時は、先生に
「何版を買ったらいいでしょうか?」とお聞するのは
当たり前だった、という方は多いと思います