87.2.複数名詞refreshmentsというもの


名詞refreshment(s)は動詞refreshから来た語であることは、高校卒の者なら誰でも知っていることである。

まず動詞refreshであるが、語形成的には<re->+<fresh>である。日本語では、「リフレッシュする」「」リフレッシュした」「きれいさっぱりする」などと言っているので、この「する」に引かれて、私は初めつい、freshはてっきり動詞だと思ったものの、念のため英英辞典2、3冊でfreshには動名詞用法はない(近世英語期にはあったようであるが、動詞は現代英語ではfreshenという形で使っている)。

freshは形容詞なのである。しかし、これにre-(再び)という接頭辞をつけてrefreshとすると、動詞として使うことが出来るのである。

動詞refreshの意味は、<疲れたり飽きてきたりした状態をいい気分にする>ということである。

それを名詞refreshmentにすると<回復すること>という意味になることは、日本人として分からないことではない。

更に名詞複数形refreshmentsとすると、<疲れた体や気分転換が必要な心を回復させる食物、飲み物>という具体名詞になり、複数形にしてあるのは、それにいろいろの飲食物があるということを示している、と私には見えるのである。

このrefreshmensという語に初めて接したのは、米国での幼少児国際学会に招待されて出席した時、セッションの合間に coffee breakがあり、そのアナウンスの時に、

Refreshments are to be served and you are welcome to it.”

という英語文を聞いたからであり、この語の意味もその時の場面状況ですぐそれと分かったのである。