51「商店」;「商店街」
「商店」の「商」のことを英語でどう表したらよいか、などと考えてはいけない。「商店」→「店」だから、shopかstoreでよいのである。
英国では、49.1.aで述べたように、倉庫やデパートが store の類で、それ例外は shop とみなしているようであり、一方米国では、店をshop系とstore系の2大別にしている。
「商店街」のことは、storeとかshopという語は使わず、そこでの顧客(customers)の立場であるshoppingという語を使って、shopping streetか shopping district と表している。なお米国では、shopping centerと言っている人もいる。
51.2. 「商人」に当たる英語は
今時の学生は、シェイクスピアの The Merchant of Venice(1596-7)を、retoldでもいいから、英語で読んでいるのだろうか。とすれば、ベニスの商人アントニオはmerchantなので、「商人=merchant」という等式が頭に入ってしまっているかもしれない。すると、街の商店主はmerchantであることになってしまうが、街の商店主は shop-ownerなりstore-ownerと表している。これに対し、merchantは大富豪で船主でもある。
ロンドンやニューヨークなどで店構えが大きくて立派で、wine merchant などと出している焦点が合ったのを覚えている。
51.3. 「酒店」の店主(慶応大学卒)がwine shopという看板を直した話し
私が慶応大学で教え始めたのは、1968年(昭和43年)4月からであった。経済学部の教養課程は、横浜市日吉キャンパスであった。そこへは、毎回成城学園から東急バスで、二子玉川駅まで乗り、そっから自由が丘経由で日吉まで通勤したものである。
この二子玉川駅バス停は酒屋の目の前にあり、バス停で待っている時、いやでもその店の店頭、店内が目に入るのだった。「○○酒店」と出してあるすぐ下に、Wine Shop と併記してあったのである。しかしその店は、ワイン専門店などではなく、日本酒、ウイスキーなども置いてある。とすれば、liquor shop を使ったらよいのに、と思ったので、ある時、思い切って店内に入っていくと中年の店主がいたので、英語の掲示を liquor shop としたらよい、と言うと、「お仕事は?」と言うので、「慶応大学で教えている者です」と言うと、「いや、実は私は慶応出です。早速直します。ありがとうございました」と言ったのであった。
「商店」の「商」のことを英語でどう表したらよいか、などと考えてはいけない。「商店」→「店」だから、shopかstoreでよいのである。
英国では、49.1.aで述べたように、倉庫やデパートが store の類で、それ例外は shop とみなしているようであり、一方米国では、店をshop系とstore系の2大別にしている。
「商店街」のことは、storeとかshopという語は使わず、そこでの顧客(customers)の立場であるshoppingという語を使って、shopping streetか shopping district と表している。なお米国では、shopping centerと言っている人もいる。
51.2. 「商人」に当たる英語は
今時の学生は、シェイクスピアの The Merchant of Venice(1596-7)を、retoldでもいいから、英語で読んでいるのだろうか。とすれば、ベニスの商人アントニオはmerchantなので、「商人=merchant」という等式が頭に入ってしまっているかもしれない。すると、街の商店主はmerchantであることになってしまうが、街の商店主は shop-ownerなりstore-ownerと表している。これに対し、merchantは大富豪で船主でもある。
ロンドンやニューヨークなどで店構えが大きくて立派で、wine merchant などと出している焦点が合ったのを覚えている。
51.3. 「酒店」の店主(慶応大学卒)がwine shopという看板を直した話し
私が慶応大学で教え始めたのは、1968年(昭和43年)4月からであった。経済学部の教養課程は、横浜市日吉キャンパスであった。そこへは、毎回成城学園から東急バスで、二子玉川駅まで乗り、そっから自由が丘経由で日吉まで通勤したものである。
この二子玉川駅バス停は酒屋の目の前にあり、バス停で待っている時、いやでもその店の店頭、店内が目に入るのだった。「○○酒店」と出してあるすぐ下に、Wine Shop と併記してあったのである。しかしその店は、ワイン専門店などではなく、日本酒、ウイスキーなども置いてある。とすれば、liquor shop を使ったらよいのに、と思ったので、ある時、思い切って店内に入っていくと中年の店主がいたので、英語の掲示を liquor shop としたらよい、と言うと、「お仕事は?」と言うので、「慶応大学で教えている者です」と言うと、「いや、実は私は慶応出です。早速直します。ありがとうございました」と言ったのであった。