30.1.(b)週給社会におけるsalaryというもの
日本では、「僕の父はサラリーをとっている」とか「うちの夫はサラリーをとっている」などと言ったら、聞いたほうは何でそんな当たり前のことを言っているのだろう、と思われてしまう。
ところが、英米などでは週給社会であるから、多くの平均的な人は salaryではなく、weekly payをとっているのであり、そういう中でsalaryをもらっているとお言えば、いわばエリートの一人であることになる。
したがって、“My husband geta a salary.”と言えば、少し自慢話に響くであろう。なお、salaryは月1回に出るのであるが、その支給日が日本のように月末なのかどうか、私には未詳である(日本では、公務員は16日、17日頃である)
[注]欧米人は、給与の額を言う時は、年いくら(年額なり総額)を言うのが普通である)。
30.1.(c)欧米では、ボーナスは月給の何ヶ月分ということで出るのではない
よく言われていることであるが、英米、特に米国では給与の額の決定は、その人の能力の高低によって決められているのである。したがって、ボーナス(bonus)も給与の何倍かは個人、個人によって違って来る。
これに対し日本は普通は「年齢給(age-based pay)」であると言われている。だから、一部の日本人は、平気で自分の月給はいくらである、と言っていることがある。かく言う私は、長いこと国立大学、文部省から月給が支給されていた身で、その額はたいした物ではなかったので、妻から「月の収入が低いからろくな暮らしも出来ない。こんな男と結婚して大失敗だった」と年中ぼやいているのである。これに私のほうは「僕の収入が低く設定されているのは、僕の責任ではないよ。国家の責任さ・・・」と言うことにしている。