28.3.work at ~ と work for ~


「~で働いている」「~に勤めている」は、動詞はworkを使って表していると、ひとまず思ってよい(もっとも、be with+勤務先名」と表すこともあるが)。

動詞workの勤務先とn関係は、どういう場所前置詞をつかった表すかが日本人にとってはそう自明のことではない。

場所前置詞としては、ここでは in、on、atなどが考えられる。inは、1日8時間どこか建物の中にこもりっきりということを強調したいのならともかく、それほどでもなければ、場所関係をぼかして表せる at は使える。on は、on the campus とか on the airbaseとか、広々と広がった場所の場合であり、場所の表面が感じられる場合で、その表面に接して、というのが on である。

以上の解説をふまえて、具体例を挙げてみる。


My sister works in a post office.

Jim started to work in a factory.

My brother works on the Yokota Airbase.

Those college graduates are expected to work at goverment office.

(要するに、「公務員になること」)


場所前置詞ではなく、for を使って表す場合もある。典型的な場合は、いわゆる会社員であって、company系勤務の場合である。


My father works for a publishing comapny.

My son expecta to work for Sony Company.


companyを使った場合は、(at ~companyもないことはないが)、なぜforを使うのか、私なりに考えてみた。考えついた説明(仮説?)はこうである。28.2で述べたように、英語のcompany、「会社」という日本語に関わらず、私のいう人間名詞(あるいはパーソン名詞)だから、人間関係を表す前置詞、それは for や with であり、この二つを組み合わせると、表現理論上そりが合うことになる。

私のこの仮説を支持してくれる英語文があるので、次の28.4で取り上げてみたい。