(追加)15.6(b)~house(複合名詞)の例いくつか


・housewife 「専業主婦」 

働きに出ている主婦である working wifeに対する。


・house husband 「専業主夫」

以前はこういう語は存在していなかったのが、近年は、妻が働きに出ていて、代わりに夫が家を切り盛りしているケースが出て来たので、こういう語が造語されたのである。


housekeeper 「家事」

homeworkは「宿題」であるが、houseworkはcooking, washing, ironing, cleaning, shoppingなど。


household 「一般の人々」

「家族全員」と訳してもよい。また、場合によっては「家事」と訳せることもある。


house keeper ; house keeping 「(いわゆる)家政婦;家事」

私が英米などのホテルに宿泊していて、朝食をすませてまだ外出もせず在室している時など、ホテルの清掃員がノックするのが聞こえた時など、次のようなやりとりがあることがよくある。


 Housekeeper: Good morning, sir. Are you still in the room?

Ogasawara: Oh, I'm going out in about 10 minutes.

H: We're ready to start house-keeping now.

O: I understand the situation. Come back in 10 minutes. I'll be out by that time.


house phone 「館内電話」

都内のホテルに外国人の友人や知人が来ていて、その人に会いに行った時など、まずそのホテルのフロント(front desk)に行って、 Mr. Ken Williams という外国人が滞在しているはずだが、と言うと、「確かにその方はおられます。お部屋(guest room)におられますので、そこの house phone(館内電話)を使ってお話し下さい。William様の room number は 1028です」


house boat 「ハウスボート」

ロンドンの北方には細い運河を持つ細長い小船が停泊していて、一家が船上で生活しているのを見たことがある。これを house boat と呼んでいる。


house name(s)

日本では、アパートなどの経営者はアパートの「~荘」といった名前をつけている。しかし普通の人は自分の家に自分の名前をつけることはしない。ただし、政界、財界、学界、作家で、風流な人の中には家に名前をつけている。


 a. 山県有朋「椿山(ちんざん)荘」

 b. 幸田露伴「蝸牛(かぎゅう)庵」

 c. 近衛文麿「荻外(てきがい)荘」

 d. 白洲次郎「武相(ぶそう)荘」


英国などでも、郊外などの家の門の所に house name をつけているのを、私は散歩中時々見かけたものである。「荘」に当たる語としては、cottage / court / house / maison / casa などがあり、フランス語を使っているものもある。それらの名前には、優雅なもの、なかにはユーモラスなものもあり、家屋のこのような名前をめぐって調査し考察を加えて本を書いた英国人がいるくらいである。


 e. Land's End Cottage

f. The Green GAte

g. Hill View Court

h. Maison Blanche

i. THe HAven

j. Beggar's Cove