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 1.1.acquaintancefriend

 日本語で「知人」と「友人(友達)」とを区別しているように、英語でも同じような区別がある。「知人」はacquaintance、「友人(友達」)はfriendである。



 1.2.「私の友達」a friend of mineとmy friendを使い分ける 

 多くの日本人は「私の友達」-my friendですませている。「私の」=my、「友達」=friendと表した場合、聞き手は、それがだれのことか知っている場合である。その人に別に会ったことがなくても、これまでも時々言及されただれか一人のことと判断されるのである。

 だれかがmy houseとかmy dogとか、my English dictionaryと言えば、その人にかかわる一つのものであると判断されるのである。<my+単数名詞>という形はそういう限定的状況(場面)と相関しているのである。

 ところが友達(友人)というものは、普通は一人しかいないわけではなく、数人いるものだから、その中から一人(一つ)とり出して話題としたいのであるから、aかone ofをつけた形にして表すことになる。その結果できた形がa friend of mineなりone of my friendsである。of mineがないと、誰の友人か分からないからである。

 なおa friend of mineのof mineを、誰の友人のことか文脈の上から聞き手に分かる時はof mineを省略して、単にa friendと言ってすませている場合もある。

 A friend and I went shopping in Harajuku last night.

 [付]「私の父の友人」ということは、いまのa friend of mineのmineのところを工夫すればよいのである。of mineは<of+所有代名詞>であるから、父の場合にはa friend of my father’sと所有格を使って表せばよいのである。

 本項目の解説をここまで読んだこられた方の中には、「私の友達」というのは、a friend (of mine) であって、my friendが使えないという印象をもたれたとしたら、本解説者の記述が下手であったためとお詫びしなくてはならない。

 話し手がmy friendと言える時は、聞き手が話ての何人かいる友人のうち誰を指しているのかが自明の理の時である。この気持ちを強いて訳出してみると次のようになるかと思う。

 my friend=「私のその友人」