『のだめ』と言えば、ベートーヴェンの交響曲第7番イ長調。CMでも書店の宣伝でも、今、最も電波に乗って流れているベートーヴェンの曲ではないでしょうか。


 『運命』でも『田園』でも『第9』でもない、なぜ『ベト7』か。その理由は、この曲の持つ天性のノリの良さだと思います。やはり、一般向けの映画ということで、その対象はクラシックファンではありません。映画のタイトルミュージックとしては「ノリのよい、リズミカルな曲ぴったりなのです。



緊張すぎる『運命』
牧歌的な『田園』
哲学的な『第9』



ではいけないのです。流れるようなストーリーと、ドキドキする期待感を抱かせる音楽でなければいけません。



ワーグナーが『舞踏の神化』といった『ベト7』が今ほど脚光を浴びたことは過去日本にはなかったのではないでしょうか。



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 クラシック音楽に関するブログを新しく立ち上げることにしました。コンセプトは「クラシック音楽とともにある生活」です。僕は、小学校のときから現在に至るまで、相当の時間をクラシック音楽とともにすごしてきました。音楽によって、あるときはワクワクときめき、あるときは落ち込むところまで落ち込みながら、明るくも暗くも心の活力剤としてきました。


 僕のクラシック音楽との付き合い方は、もっぱらCDとLPです。ネクラでお金もなかった僕は、コンサートには数えるほどしか行ったことがありません。豪華なオペラハウスも、よそ行きの服装も、華やかな演奏家のドレスも、全く縁のない世界です。


ランニングとパンツで畳に寝転がって聴く

通勤(通学)途中にカセット(古い!)、携帯プレイヤーで聴く


のが僕のクラシック音楽とのつきあいの日常のスタイルです。もちろん、演奏会(ライブ)はCDとは全く違った魅力があるし、演奏会には憧れます。そういう意味では、CDでしかクラシックを知らないというのは、クラシックを知っているとはいえないことかもしれません。



演奏家でも音楽学者でもない僕の曲に対する見方や評価は、的外れで説得力に欠けるものかもしれません。しかし、音楽によって、心が大きく感動するのは事実です。この感動を、自分の言葉で伝えたい、また、世の中に流通するクラシック音楽のアイデンティティについて言及したいという気持ちがあります。



  ちょっと難しい表現になりましたが、このブログは具体的に、


①「こんな時は、どんな曲が似合うの?」

②「あの曲はなんだっけ?


ということを中心に書いていくつもりです。僕はどちらかというと、文章を書き始めると知らず知らずのうちに重い表現になっていく傾向があるので、軽いノリで書くことを心がけて行きたいと思っています。ちなみに、個人的な心情をつづったブログ『心の歳時記 やっちゃば士のクラシック今日の1曲 』も続けていく予定です。