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(プレジデントオンライン)

PRESIDENT Online スペシャル 掲載

■「いつでも産める自由」が必要

「30歳まで新卒扱いで入社できますよ」

ライフネット生命の創業者であり現会長の出口治明さんからこの話を聞いて「ぜひ取材したい」と思いました。かねてから、女性が「産む」×「働く」×「活躍する」を実現するためには、「年齢と仕事のリンク」を切ることが重要だと思っていたからです。

日本企業は年齢と仕事のリンクがとても強い。新卒一括採用が多いせいもあります。例えば新聞社などの新卒育成スケジュールをみてみましょう。

最初は丁稚奉公で地方に飛ばされ、地方支局で警察周りなどに配属される。丁稚の期間を終えて本社に戻り、また違う部署に配属される。ちょうど婚活、結婚、出産の時期がこの「地方での修行」期にあたり、女性の記者などは結構苦労するわけです。男性ならこの時期に地方で伴侶を得て東京に連れてくる。しかし女性記者たちは「転勤中に恋人ができても、仕事を辞めてついてきてくれとはなかなレブロン12 言えない」と口々に言います。

結婚が遅くなると、出産も遅くなり、30代を超えて子育て期が来ると、今度は「役職につくかつかないか」の時期がちょうど「子育て期」と重なります。

他の業種でも「昇進試験は30歳」などと決まっている企業があります。そうすると「昇進試験の前に産むべきか、あとに産むべきか」などという悩み相談が来ます。つまり産まない自由はあっても、「いつでも産める自由」がまだ確保されていないのが、日本の企業社会なのです。

■早期育成+晩期育成

しかし年齢と仕事のリンクがなければどうでしょう? あるワーキングマザーが言っていました。「子ども3人産んで、今の40代が働き時と思っているんです」

30代は子育てで少しペースダウンしても、40代または50代は活躍できる。やる気もある。子育てが終わっても10年20年、まだまだ働ける。しかし日本のように「年齢と仕事のリンク」が強いと、「産み時、子育て期」と「修行期から活躍期」が重なる女性たちは、なかなか活躍できません。

早期育成(女性社員は5年ぐらいで育成し、出産後になるべく早くに通常勤務に戻ってもらうという方式)があるなら、晩期育成もあってもいいと思います。年齢と仕事と役職などのリンクを切れば、子どもを持つ女性だけでなく、高齢者なども活躍できます。

ライフネット生命では「普通に中途採用をしていると、採用したら60歳だった」ということもあるそうです。同社総務部部長代行の佐藤邦彦さんは次のように説明してくれました。

「年齢と性別にこだわりません。ベンチャー企業が創業時に人を集めるのは結構大変です。それもコンセプトやサービスに共感してくれて『一緒に働きたい』という思いの人に来てほしい。そうなると年齢や性別は全く関係ありません。たまたま30歳でも60歳でも、『必要な人材』ならいいのです。年齢に仕事や役職がついてくる日本の仕組みに、あまり意味はないと思っています」

27歳で新卒扱いで入社した人もいるそうです。大学に5年、卒業後に海外に行っていた原子力専攻の人材で、彼には新人としての育成コストをかけています。このような会社なら、学生時代に産んでから入社する「子育て後新卒」も可能かもしれません。


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