クララのパリ時代のブログ -2ページ目

クララのパリ時代のブログ

いろいろあった。

日帰りでディジョンに行ってきましたー。


去年の夏に講習会でお世話になった先生、アンヌ・マリーに会いに。

大先生ですが、名前呼び捨てです。だってみんながそう呼ぶんだもん。


クラスメイトの中国人、ヤリと一緒に行ってきました。


パリからTGVで2時間弱。

ディジョンの駅までアンヌ・マリーの旦那さんのジャックが迎えにきてくれました。

タクシーに乗ろうと言ってくれたのですが、長い行列になってる上に、地方都市なのであまりタクシーが来ないので、歩くことにしました。


いやーすっかり春ですねー!

こんなに天気がいい日なんてこちらでは貴重ですよ。

歩いてたら暑くなってきたくらい。


お宅についたのがお昼過ぎだったので、ランチの前のアペリティフ。

私とヤリはジュースにしておいたけど、アンヌ・マリーはいつものようにウイスキー、ペリエ割り。

ジャックもオレンジジュースにウォッカ混ぜてた。

夕飯だけじゃなくお昼にもアペリティフを飲むのは田舎の習慣だって誰かが言ってたな。

都会じゃせかせかしてて、お昼にそんなことしてらんないもんね。


散々お話をしました(←主にアンヌ・マリーが)


20年ほど前までうちの学校で先生をしていたアンヌ・マリー。

テクニックの先生として、パリでもかなりの定評のある方です。

今はうちの学校の試験の審査員に来ます。


「あの学校はとても好きなんだけど、審査員としてこう毎年呼ばれるのもねえ。

先生たちになんて思われてるかと思うとちょっとねえ。今年は呼ばれないといいんだけど。ふふ。」


誰かが言ってたけど、アンヌ・マリーが審査員として必要とされるのは、

どれくらいのレベルが何年生かという見極めが誰よりきちんとできる人だからなんだって。


「それにしても、学長が変わったこの20年でエコール・ノルマルの声楽科はすごくレベルが上がったわね。

昔はCNSM(パリの最高峰の音楽院。のだめの音楽院。)の方がもちろんレベルが高かったのに、

今ではノルマルの方が上よ。」


・・・どうりで6年生が簡単に卒業させてもらえないわけです。

うちの学校のディプロムを取るのは本当に難しいらしい。入学はいとも簡単なのですが。


さて、そしてそして、

お昼ごはんーーー!

レッスンに来てるのに、先生にせかせか動いてもらってお昼をごちそうになるという。

日本や中国ではありえないよねーとヤリと話したよ。

こっちでもアンヌ・マリーほどサービス精神のある先生は珍しいけどね。

あ、ジャックもアンヌ・マリーと一緒に動いてます。キッチンと食卓を行ったり来たり、行ったり来たり。

役立たずの生徒二人は、おとなしく次の物が出てくるのを待ってました。


アンヌ・マリーお手製のミートソース。

パスタはねじりパスタの親玉みたいなやつ。でかい。

私はおかわりしたぜ。


おいしかったー。

そのあとサラダとパイナップルとお菓子が出てきた。

パイナップルもおかわりしたぜ。


この時点ですでに3時半。

おなかぽんぽん。ぽぽぽぽーん。(←日本で流行ってるらしいので使ってみた。)


・・・あれ?私たち、何しに来たんだっけ?



「さあ子供達、レッスンをやりましょうか。」


え?このぽんぽんのおなかに空気を入れて歌えと?


苦行?


いや、おかわりしすぎた私が悪いんだけど。

危うく最初の目的を見失うところだったしね。


今日のレッスンは1人1時間の発声。以上。

アンヌ・マリーはテクニックの先生なので、レッスンでは歌そのものより発声に重点をおく。


でも苦しいから(←おなかが)、ヤリと20分交代を3回やりました。

一緒に行ってよかった(笑)


試験の曲でうまくいかないところも解決策を見つけてもらったし。

いやー行ってよかった。


「クララ、よくなってるわよ。」


って言ってもらったし。よかったー。


「今年の夏の講習会にも来るのね?今年は人形の歌やりなさい。今のクララにはあれだわね。」


ホフマン物語の人形の歌。日本語では違う名前なんだっけ?

わーい、あれ楽しそうだからやりたかったのー。

練習しときまーす。


あ、アンヌ・マリー、今回もレッスン代は40ユーロ(約4500円)でいいのかな?

(これ安すぎる。普通は2倍する。)


「ああ、今回はいいわ。私からのプレゼントよ。」


・・・へ?


えーとえーと・・・・ねーヤリ、アンヌ・マリーがね、今日のレッスン代いらないって。


「えー!そんな訳にはいかないよ。悪いよー!」


私もそう思うけど、アンヌ・マリーがそう言ってくれてるから・・・。

ありがとうございますって言っておく方がいいような気がするよ。


『めるしー・ぼーくー!!』


「いいのよ~。がんばって練習するのよ~。」


はーい。


おなかいっぱいご飯食べさせてもらって、レッスンまでしてもらって。。。

お金いらないなんて。


きっと、ディジョンまでの電車代が結構かかっただろうなって考えてくれてるんだと思う。

でもさ、それでもさ、普通レッスン代は取るよ!


本当に教えるのが好きなんだな。楽しみなんだな。

そして、生活に余裕があるからできること。かっこいい。


帰りは駅まで遠回りして、アンヌ・マリーとジャックがディジョンの観光案内をしてくれました。

ところどころに中世の香りが残っていて、パリとはまた違った町並み。


どうもありがとう、アンヌ・マリー、ジャック。


帰りのTGVでヤリは


「私も講習会参加したい!」


とやる気まんまんでした。


いいと思う!



「日本は今放射能が・・・雲が・・・人々が・・・。」


と、知り合いがフランス語で不安そうに話し始めたから


げーーーー!めんどくさーーーー!って思った。


こういう話題は、専門知識がない者同士が喋っても意味がない。パワーを吸い取られるだけだ。

私が「大丈夫よ」って言っても、相手が「すごく危険だ」って言っても、お互い信じないし(笑)

時間の無駄遣いは慣れたが、パワーの無駄遣いはしたくないもんだ。


そして、こんな時に日本人の私に向かってこんな話をふってくる人は会話のセンスがない。

あ、たぶんこれがめんどくさいってのの一番の原因。


日本がフランスの人間にどう思われようが、私にはどうでもいいし。

(第一、日本人だって、外国を偏見の目でしか見れてないもの。だからそんなもんだと思っている。)


そりゃ私だって日本人として思うところはあるから、日本人同士で喋るならまだ意味があるけど、

フランスのテレビに汚染されてる人と喋ってもなー。


とりあえず終わらせるため、フランス語でこう言った。


「難しいことは私にはわかんないけどさ、少なくとも私が言えるのは、



私の美しさは放射線並みよね。世界、脅かすぜ。」



笑いの渦の中で議論(?)終了。


こんなんでいいのよ。

どうせ向こうさんも、9割方適当なことしか言わないんだから。






地震のバカヤローって思うなら


政治家のバカヤローって思うなら


世界情勢なんかくそくらえだって思うなら


若者よ、勉強しろ。


今のあんた達には何もできない。


いくらも稼いでないあんた達が寄付なんかできるか。


日本を背負って立つようなものに属してるわけじゃないあんた達に、具体的になんかできんのか。


邪魔になるだけだ。


目の前のことにいらん心配をしたり、体制に怒ったり、文句をいうのは年寄りに任せておけ。

被災地から遠いところに住み、テレビを見ては心を痛め、涙流してる暇があるなら


若者よ、勉強しろ。


理系でも文系でも芸術でもいい。


周りの人が届かないほどその道を極めれば、必ずそれは役に立つ。自分にも他人にも。


ちくしょうって思うなら、


なんとかしたいって思うなら、


黙って家で勉強しろ。


今のあんた達には何もできない。


でも、あんた達の可能性は、大地震よりでかい。




毎日、自分にこう言い聞かせている。






こんな素晴らしいお天気の日に


朝からいらいらしていたけど、


ちゃんと歌の練習はした。


うまくいかなくて、やっぱりいらいらしたけど。


ま、そんな一日だったけど、夕方思い立って映画を観に行きました。


「英国王のスピーチ(Le discours d'un roi)」


よかったよ~。親近感とほんわか感。

イギリス英語は私には非常に聞き取りにくいんだけど(笑)


奥さん役の人、大竹しのぶさんに似ててかわいかった。


別に波乱万丈なストーリーじゃないのよ。なのにね、集中しちゃったね。すごいね。


ジョージ6世は王になるはずじゃなかったのになってしまった。

が、この王には大問題が。

人前に立つと、すごくどもる。言葉が出てこなくなる。

スピーチするのが仕事の王様がまともにスピーチできない。これは大問題。

何人もの医者にかかるがダメ。

しかし、ついに出会うべき人に出会うのです。


とまあ、こん感じ。

私もどもるからすごくわかるわー。

今はずいぶんコントロールしてマシになった方で(今でも突如ひどくなることあるけど)

子供の時は一時期本当にたいへんだった。

そこから来るストレスや劣等感や、どもる時の体の感覚までわかるわー。


王の子供役がさ、エリザベスとマーガレットって呼ばれてて、

あーそうだよね、エリザベス女王にも子供の時はあったんだよね、とか

アホなこと考えてました。


史実なんだけどさ、歴史より一人の人間の大きな一歩を描いたものだからおもしろかったんだろうな。

どこも凝ってるわけじゃないのになあ。それが逆に効果的になってた気がする。


映画終わってさ、じーんと感動してほわほわした気持ちでロビーに出たら、


フランス語が聞こえてきて、現実に引き戻されたよ。。。


あたしのほんわかイギリス返せ。







「この男の遺伝子、欲しいなあ。」


と思う時って、


全然セクシャルな感じじゃなくてさ、


もっとこう


生命がぞくぞくする感じ。



Alors, tu comprends?