おやすみなさい | 阿蘇の国のクララ

 

おやすみなさい。

 

私は思う存分静かな部屋の中で眠れる。

 

アリスガーデン

 

...決して淋しくはないし、

快適でないわけでもない。

 

「ブルービー、来てないね」

 

ただ、静かだなと思った。

 

沈み込んでいきそうな静けさ。

 

南郷谷

 

今はまだ

私もママもパパも家に住んでいる。

 

まだまだいっしょに暮らせるし、

抱きしめ合うことだってできる。

 

青葉の瀬

 

でも、いつかはほんとうに

ひとりになるときが来る。

 

「クー!」

 

自分が先に去っても、

ママが先でも、パパが先でも、

死ぬときはだれだってひとりきり。

 

未来の自分はまだ全然見えない。

 

自分の未来はまた、

ある瞬間に

「その幸せに気づきなさい」

って伝えてくれるだろうか。

 

心の中が淋しさだけではなく

なにかしら豊かな渦を抱いているかどうかは、

今この一瞬をちゃんと生きてるかどうかに

かかっている。

 

大丈夫、私は、誰かを愛してる。

 

大丈夫、私は、誰かに愛されてる。

 

...おやすみなさい。