夢の国の天使 | 阿蘇の国のクララ

 

空へとのびる一本のレーンを、

ゆっくり上ってる。

 

この感覚はまるで...

 

車椅子の最初みたい。

 

「ゴボッ、ゴボッ、...」

 

「アリス、乗れるかな?」

 

「簡単だよ!」

 

「ゴボッ、...パパ、濡れてるよ」

 

「気にしないで...、オシッコしなさい♪」

 

力強い眼差しでじっと見据えてくれるパパ。

 

きっとパパは私のお月様。

 

「パパがね、

アリスとなら死んでもいいんだって♪」

 

ママの安心させてくれる優しい声音。

 

「そうなの?」

 

「うん♪ママより愛してるんだって」

 

きっとママが私のお日様。

 

私は幸せすぎて

そろそろ夢の国に

行かなきゃいけないって

すっかり忘れてた...。

 

ライオン岩に虹がかかった...

 

「パパ」

 

「私も、たくさん愛してたよ」

 

「ママ」

 

「たくさん愛してくれたね」

 

「ありがとう」

 

ああ...

あたたかい...

 

そうか、

ママの腕の中が...

 

私の、陽のあたる道だったんだ...。

 

2018年2月16日

 

パパ...。

 

ここから先はひとりで行くね。

 

これからは、夢の国からママを...

 

「守るから」

 

2月15日(火)...

 

「...アリスが守ってくれたね」

 

「うん」

 

 

仙酔峡へ...

 

高岳

 

「...アリスおねえさん!

ママを守ってくれてありがとう。

それからね、

のんママさんののあちゃんが

大きな手術をするの。

...救ってあげて!」

 

「ママを守ってあげたのは、

ブログのお友達と、クララだよ♪」

 

「だから、のあちゃんは、

夢の国の天使が救う!」

 

「のあちゃん!」「のあちゃん!」