時の癒し | 阿蘇の国のクララ

 

人生で、

人は実に無力なものだと思います。

 

たとえば、

どこか知人の家庭でがんの患者が出た時、

私たちは心の中で心配したり

やきもきしたりするだけで、

ほとんど何も手助けもできません。

 

最近も、ぼくの身近な2軒の家庭に、

肺がんを病む家族が出ましたが、

話しを聞くくらいです。

 

ある高僧が

「悩みは2人で分かてば2分の1、

3人だと3分の1になる」

といっているそうですが、

「生き死に」は別。

 

がんの場合には通用しない気がします。

 

...では、一番の解決策は?

 

本人が時の癒しを持つことではないでしょうか。

 

ぼくが大好きだったテレビドラマ

「風のガーデン」に出演していた

俳優の緒形拳さんは

肝臓がんの破裂で亡くなりましたが、

撮影のロケ時に、

一軒家を借りて愛犬と一緒に

寝泊りをしていたそうです。

 

愛犬を相手に愚痴をこぼし、

弱音を吐いて、

精神状態のバランスを

とっていたのではないかと

考えます。

 

下手に反応する人間よりも、

心が通じ合う犬のほうがいい。

 

犬こそが

時の癒しであり、

生きる希望だったのです。

 

犬は決して無力ではありません。