いれずみこの社会的な思想が強調されるところに刺青というものの特長があるといえる。柳田國男は『海南小記』に「いれずみの南北」(1926年)と題した一文をものしている。そこでは入墨によって、女の故郷が知れたくらい、少しずつの相違があったと文様の異なる点に注目する。また一方では、振の背を通した箭の文様だけは、いずれの島でも同じであることを示し、そこに女性の、物を拙さす力をみようとしおもった。