■「打たれるイメージない」サヨナラ呼ぶ熱投
人は応援を受けると、より大きな力を発揮するといわれている。西武の涌井は「(阪神戦は)人がいっぱい入るので投げやすい。そういう面で自分の気持ちも入る」と話す。球場には平日にもかかわらず、3万人を超える観客が詰めかけた。両チームのファンが熱い声援を送る中、チームのサヨナラ勝ちを呼び込む9回4安打1失点の熱投。阪神との対戦成績は5戦5勝となり、交流戦通算最多タイの17勝目を挙げた。
「ブルペンの調子は良くなかった」と一回に先制を許したが、尻上がりに調子を上げた。「粘って投げているうちに、体が切れてきた。気持ちも入ってきて打たれるイメージはなかった」と追加点を許さなかった。
八回終了時点で球数は128球。九回の登板を志願したが、渡辺監督からは「(チームに)点が入ったら代わるぞ」と言われた。だが、エースは「投げ足りなかった」とマウンドを降りる気はまったくなかった。九回には、この日最速の147キロを計測。2死一、二塁のピンチも切り抜けた。
投球だけではなく、勘もさえた。九回に片岡に好機で打席が回ってくることを予言。片岡は「涌井が予想していたので、心の準備をしていた」と見事、左前へサヨナラ打を放った。
チームは交流戦単独首位。「ひとまず勝ててよかった」と涌井。初の交流戦優勝が見えてきた。(神田さやか)












