「ゴルフ場までは、
すすきのから30分です」
札幌に転勤して2年。
もうこの辺は庭でっさかい
と言わんばかりに、
大阪生まれの後輩は
得意げな笑みを浮かべ
ナビしてくれた。
真駒内CCには
空沼と藻岩のふたつのコースがあり
クチコミを見て
挑戦意欲を掻き立てられた
空沼コースに挑むことにした。
カート道のない風景の上品さ。
「今日は暑いです」
そうキャディさんは
言葉と裏腹にクールに言ったが、
東京に比べたら超がつくほど快適で、
フェアウェイの芝も
歩きラウンドには
もってこいの状態だった。
このゴルフ場の面白さは、
こんなところでも感じられた。
グリーンのカップ位置を示す表示が、
ティーインググラウンドごとに置かれ、
それを見てキャディさんが
カートに備えられた
グリーン型マグネットに合わせていく。
そして
こんなところでも面白さは感じられた。
キャディさんに潜む
Sの部分に
火をつけた後輩。
一緒に行った後輩の
調子がこの日は思わしくなく、
一打一打の結果に振り回され
スイングがどんどん崩れて行った。
後輩がキャディさんに
アドバイスを仰ぐと、
最初のうちは、
「私なんかが・・・」
と謙遜していたのだけれど、
うまく行く気配を感じない後輩を見て、
とうとう重い口を開いた
「もーっと、
振り切らなきゃダメっしょ~」
それからは、
いつしかマンツーマン。
ある時グリーン上では、
マークをずらすようお願いする後輩を、
呆れた目でキャディさんは見ていた。
なぜそんな目で見るんだろう。
腑に落ちなかったけど、
転がっていくボールの行き先と、
キャディさんから
吐き出されたきついコトバで、
その視線の意味することがわかった。
「マークは全然関係ないっしょ!」
マークされていた場所は、
カップへのライン上に
まったく乗っていなかったのだ。
カップから遠いところに、
ポツンとあるボール。
「ほんとだ、関係なかった」
2トーン低くなっている後輩の声。
2グリップは
残っていたかもしれないけど、
僕は3トーンくらい
声を高くして言った。
「オッケー!」
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【その日のお昼ごはん】
8/18はスルーの前に、
札幌中央卸売市場「にっかい」。
いかうにいくらホッキ丼に金目だい!