Aは実家からの帰りに気づいた。
そういえば携帯がない。
どこかで落とした?
いや、実家に忘れてきたかもしれない。
わざわざ2時間かけて引き返して実家になかったら面倒だ
なかったらなかったで携帯会社に連絡しないといけないし…
短い時間で対処を考えていると
今どき珍しい電話ボックスが目についた。
こんなところにあったかな?と思いながらも
ちょうどよかった
そんな考えで
Aはおもむろにボックスの中に入り
持っていた小銭を入れて
実家の電話番号を押した
プルルルルルルルル
『はいもしもし?』
受話器をとったのは母親だった。
「あ…か…」
母さん?そっちに携帯忘れてない?
口が上手く動かない。
「そちらに…」
え?
「Aさんという人はいますか?」
俺の所在を聞いてどうする?
『えっ?うちにはそんな人いません。』
プツッ、ツーツーツー
……
Aは奇声を発しながらボックスから飛び出した。
うわああああああああああああああああ
ドスンッ
ピーポーピーポーピーポーピーポー……
