7月ももうすぐ終わり。
夏だと言うのに今年は梅雨が長すぎる。

蒸し暑さとだるさに気をとられ、伏し目がちに外に出たつい一週間前のこと。
庭先に蝉がいた。
まだ白っぽい羽でのそりのそり歩く蝉。

やっとの思いで地上から出てきたのね…。

そう思ったのもつかの間、
次の日から蝉はすぐ鳴き始めた。

蝉は長い間土の中で過ごす。
地上で過ごせるのはわずかな時間。

その時間は、貴重で尊い時間なのだと思うと応援したくなった。

そんな事実を知る前までは、蝉を疎ましいと思うこともあったのだけど、知ってからの私は、蝉の声が聞こえてくると、良かったねって、頑張ったねって、エールを送るようになっていた。

だけどほんとは逆に励まされ、前を向く勇気をもらえてる。

けども、その様子はとても切ない。
頑張って頑張って燃え尽きてくの?って…
 
蝉を通して思うこと。

私がなんとなく生きている時間、それは貴重なんだということ。
わかっているのに、わかってたのに…

自閉症の息子の後を追いながら、木に張りついた蝉の抜け殻を見ながら、そんなことを思った。

人は誰しも夢や希望をもって産まれてくるのだと思う。
少なくても私はそうだったと思うから…。

ハンディキャップをもつ息子もそうなのだろう…

いたずらばかりして私を悩ませもし、屈託のない笑顔で私を癒してもくれる、そんな息子を見つめながらそう思いました。

現実は、いろんな感情あっての人生だ。

雨の日もあれば晴れの日もあるように、上を向いたり、うつむいたりだ。

暑さが増す日常の中、いろんなことが舞い込んできた。

コロナに水害… 
とっても胸が痛む。

挙げ句、好きだった俳優さんの急逝。

俳優さんで誰が好き?と聞かれると、必ず答えていた方だった。
声が男らしくてカッコいい。

まだまだ未来があると、信じて疑わなかった…
それが当たり前ではないとはわかっていても、切なくて胸が痛む。

死とは人の中で生き続けることだとこないだ知ったばかりなのに、なかなかそんなことも受け入れられない現実だった。

けども、なぜどうしてと思うより、思いを受け止めてあげることが一番だとおっしゃっていた方がいて、そうだな…とやっと思えている。
けどもなかなか頭から離れないでいる。

コロナが本当に憎いです。
誰しも自分と向き合う時間が増えたのだと思います。

伝えたくても伝わらないことに声を上げることが、こんなにも大変なことなんだと、今気がついた人も沢山いると思う。

これが見えないものだから、みんなどこへ気持ちを持っていけばいいか行き場なく大変だよね。

けれど、1日は始まる。
その中でだって幸せを見つけられることがあるから…。 
だから今みんな踏ん張れてるのだと思う。

いつか思ったこと。

優しすぎる人にならなくていい、いい人になれなくていい、自分を大切にしないといけない。
と。 

昔、自分を大事にできなくて、人を大事になんてできないと、いじめられて食べれなくなってた娘にもかけた言葉だ。

だけど本当は自分にも言いたかったことでもあって、無理をしすぎると、心が壊れてしまうことを知っていたからだ。

生きる上で友達は少なくていいから必要だと思う。

人は1人では生きて行けなくて、相談したり話を聞いてもらったり、冗談言い笑い合える人が必ず必要だからだ。

娘にもそんな友をと思う。
私も娘にはそんな友でありたいと思っている。

友達を作るにはどうすればいいの?
娘は言う。

私もわからない。
作るというより自然となるものだから…

個性の強い私や娘は大変かもしれない。

けども、人を信用できる自分でいないと、本当の友達はできないものだとも思う。

私は今もなかなかそれができていないと思う。

それは自分をどこかで守っているからできないのだと思う。
友達はいても、本当のことを言える友達が数少ない。

石橋を叩いて叩き壊して進めなくなる私だ。
進む橋がなくなる。

けども、人と打ち解けるためには、自分の痛みや情けなさをさらけ出さなくては、相手は心を開いてはくれないとわかっている。

私は今も葛藤し、信頼できる人を探し続けている。

なのに息子のことではどうだろう。
私は自分から心を開いていく。
本当に不思議だよ。
傷つくことなんて恐れない。

答えのない問いは、いくつも巡りめぐってその時々で現れる。

その度自問自答し、時に誰かに助けを求めては、いくつかのヒントを得ながら進む。

で、また無駄なぐらいトントンと石橋を叩き、叩きすぎながら進む。

自分でもものすごく滑稽だなと思う。

トントンと叩きすぎてるときに、声をかけてくれる人が私にはいる。

背中を押してくれる人、前向きに考えなさいと言ってくれる人がいる。

そんな人が人には必要だなと思える。

真面目に一生懸命にしていたら、手を指し述べてくれる人がいる。
自分の感情を隠さずに、心の声までも上手に述べることをし、相手を思いやる心を忘れなければ…

一生勉強だと思う。

人は1人では生きていけない。
わからないことは誰かに聞いて知りたいし、教えてもらいたい。

人ふれあうことで、足を踏み入れる前に踏みとどまれたこともある、考えが明るい方に変わり、救われたこともあった。

そんなことを考えながら、深い霧の中から浮上している今日この頃。

人は表面的には幸せそうに見えても、そうでない人は結構いる。

私だって、秘密は沢山ある。

人に言えないことがある。

中でも家族から受ける痛みは一番辛い。
身を削がれるほどこたえる。
自分の心が蝕んでいかれる。
努力して完成したものを一つ一つ剥がされていく。できたと思ったら、すぐ矧がされてく。
痛いのに、辛いのに、辞めてもらえない。
逃げることもできない。

相談してね、一人で抱えこまないでと優しい人が何人か居てくれるのに、本当の辛い部分を言うことができない。

言ってしまうと自分がも保てなくなりそうで…
なんて思われるかも怖い。
それだけ重い内容だからだ。

けども言いたい。楽になりたい。
そんな気持ちと戦っている。

去ってしまう人はどこまでも優しい。

何にも言わずに行ってしまうんだから…。
辛かったと思う。

私はそれはできないよ。

優しすぎて泣ける。

家族でもないのに、こんなに辛い別れがあるなんて思わなかった。

そんな人は私意外にも沢山いらっしゃると思う。



最近は本当に気力がなくなるほど大変だった。
大変と言いたくないけども、本当に大変だった。
過酷だとも思った。

布団を毎日汚され、コインランドリーとお友達。
睡眠障害が酷く、眠れない夜が続いた。
息子が眠れないと娘も眠れない、私も…
睡眠がとれないまま、日中動きまくられると身体がもたない。

あげく家族からは、断れないお願いをされ、やっとの思いで耐え、元に戻そうと努力して積み上げているものをまた崩される。
だけど家族だから、まるごと抱え込もうとする。

そしてコロナ渦で仕事に悩む。
プラス旦那さんの不調。
今はなんとか復帰。

本当に参った。

自分達の未来も不安になった。
やっぱり旦那さんあっての自分。

こんな時、男性は大変なのかもしれないな、と思う。
ある引退して80代になるおばあちゃん先生が、あんた、旦那さんがいるから働いていられるんやでと教えてくれたことを思い出した。

責任ある旦那さんなら家族のために、仕事を定年までは辞めることはできない。

男の人には責任がついてまわるのだということを先生は言っていて、そんなことを今思い出した。

確かに仕事の話は家の中であまりしない。
愚痴は聞いたことがあまりない。
仕事を休むことにも気を使っていた。

よそで頑張るぶん
その代わりに結構なストレスを持ち帰っているはいるが…
それに家族が翻弄される日もままある。
家族とは本当にどこまでも一心同体だ。

一人でも調子が悪いとバランスが崩れてしまう。

けども男には七人の敵がいるとかいうし、いろんなことを我慢もしているのだと思うと労わなければと思った。

七人の敵の中に妻も入っているのかもしれないと思ったらすまなく思う。
いえ、お互い様かな。

そんなこんなで心配も増え、気力さえあればなんとかできることがなかなか難しかった。

けども、息子がいなかったら、私は人生に悲観してたかもしれない。
大変だけど息子には無垢な可愛さがある。

息子意外の悩みが息子によって消されてしまう。

娘にも救われている。

娘がいるから、わからないんだという英語を一緒に勉強したり、サポートしてあげなければと思う、母の切なる思いが芽生えもする。

いろんなことがあるけれど、まだこの子達のために頑張っていかないとと思う自分がいるんです。

もう嫌だと思っても、道でつまずけば必ず身を守ることはすると思う。

それは子供達のおかげだな…と思います。

今日も私は恐々と辺りを見回しながら進む。

ママって警戒心100やなと娘。
ほんまそうやなと思います。
どこを見てそう思うんだか…

普段息子に危険がないか、対策や心構えがあり、娘はそんなことも見てるのかな。

本当は、警戒心0でいたいんだけどね。
楽だもの。

だけど、私は世の中が怖い日があるからさ。

なんでこんなことになっちゃったのかな。

ブログがあって本当に良かったです。
いろんな気持ちを綴れる場所があるから、とっても救われています。

いつもありがとうございます。

少しずつ自分の殻を破りながら、明日に挑みたい。
その時を楽しむこと、感じること。

蝉のように…

そう思います。


そして、差し出がましいですが、どうか彼が安らかでありますようにと願わずにいられません。
精一杯生きた彼に、心からのおつかれさまでしたとありがとうございますの気持ちです。




最後まで読んでくださってありがとうございましたお願い流れ星