「上からの指示(命令)で...」という表現をついつい使ってしまうことがある。
たった一言だけど、その裏には...
「上司の命令は絶対である」という暗黙の了解。
そして、同時に固有名詞を使わないことによって、「誰が判断し、その判断の結果責任は誰が、どのようにとるのか?」ということが曖昧にされてしまうという問題が潜んでいる。
部下に指示・命令する際は、誰が決めたことか、何故そうするのか等を明確に伝えると同時に内容に対する疑問や実行の方法についての質問がないかを確認するように心掛けなければならない。
情報を包み隠すことなく組織全体でシェアした上で、正しい情報に基づいた判断を行うことによって構成員の納得度も上がり、ひいては実行の精度も上がり結果にも繋がってくる。
自分たちも意思決定に参加したからには、結果責任も負うのだという気持ちをどれだけ多くの構成員が共有できるかが、組織全体のモチベーションや成果にも大きく影響する。
したがって、上からの指示だからやらなければならないと言ったような押し付けではなく、お互いが納得するまで話し合った上で物事に取り組むのが望ましい。
もちろん、全ての物事に全ての人が納得するケースは現実にはほとんどないが、それでも論議を尽すことが何よりも大切である。