cinema paradiso



天国の口、終りの楽園 (2001) / D アルフォンソ・キュアロン / C ガエル・ガルシア・ベルナル


若さ溢れる二人の青年が美しい人妻とともに、それぞれの思いを胸に幻のビーチ“天国の口”へと向かうひと夏の旅を描く。二人の青年はとにかくイイ女とセックスすることに夢中になっていて、友達同士で決めたくだらないルールを守って暮らしている。まさに天真爛漫な生活。羨望を持って前半部分を見る。どんどん歯車が狂って行ってラストシーンでは現実的な大学生になっている。そんなまとめ方が好きだった。娼婦がわざわざ死んでしまわなくても良かった気がしたのだが…最初のベットシーンもカーセックスも描写が過激だが、ラストまで来るとなんだか虚しい感覚に陥る。


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グットフェローズ D マーティン・スコセッシ / C ロバート・デニーロ


マフィア映画を語る上ではかかせないであろう作品。暴力的なシーンの連続が、ある意味日常的な当時のヒットナンバーとともにポップに描かれる。ジョー・ペシはホームアローンのおばかな役から一転!

マフィア社会の想像もつかない構造や過激なシーンに目が行ってしまいがちだが、「家族とは?」「男とは?」というテーマも投げかけられている。絶対にかかわりたくはない世界…だが、あの"グットフェローズ"を観ていると憧れに近い感情を抱かないではいられない!!

特にトミーの死を知ったジミーが涙を流すシーンは必見。



ミステリー・トレイン(1989) / D ジム・ジャームッシュ / C 工藤夕貴


メンフィスを舞台にした3本のオムニバスムービー。日本人として工藤夕貴、永瀬正敏が出演したことでも話題になった作品。3本が独立しているわけではなくて、それぞれ繋がりを持っていて3本とも何か妙に面白い。永瀬正敏と工藤夕貴のカップルはとても田舎臭い。エルビスの街にきたというだけ。ジッポの仕舞い方とか、エナメルのごっつい靴を丁寧に磨いてたりとか変なところが細かくて笑える。ベットシーンは結構必見かも。

すごいどうでもいい話なのに飽きないから不思議。逆に一回見ただけで意味性を見出すなんて不可能。そんなことを考えること自体野暮なのかと思わせてくれるところが、この監督の好きなところ。