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◆したコメで初来日!ファレリー兄弟の弟、ボビー・ファレリーにインタビュー

ライラにお手あげ


『メリーに首ったけ』をはじめとする“過激コメディ”で知られるファレリー兄弟の弟、ボビー・ファレリーが、浅草・上野で開催された「第1回したまちコメディ映画際in台東」(したコメ)の開催にあわせて“初”来日。兄のピーター・ファレリーはインフルエンザのため来日は見送りとなったが、浅草寺を見下ろす一室で、ジャパンプレミア上映された『ライラにお手あげ』や、現在準備中の最新作についてボビーが語ってくれた。


モデルはファレリー兄弟の父親、演じるのはベン・スティラーの父親


『ライラにお手あげ』は、ベン・スティラー演じる主人公が、街で偶然出会った女性“ライラ”とスピード結婚するも、ハネムーン先で彼女の本性を知ってしまい愕然。そこに別の運命の女性と出会ってしまい……というドタバタ・ラブコメディ。


ファレリー兄弟らしい“過激ネタ”が随所に盛り込まれ、登場人物たちも“超”がつくクセモノばかり。それでもどこか憎めないキャラクターづくり、そしてギリギリのラインを見極める笑いのセンスは、さすがの一言。
「ぼくらがいつも目指すのは、お客さんが共感できるキャラクターをつくりあげることなんだ。登場人物が懸命に困難を乗り越えようとする姿にお客さんは共感し、キャラクターのことを好きになってくれる。その“好き”という感情があればこそ、かなり過激なギャグを盛り込んでも許してもらえるんだよ」


中でも異彩を放つのが、ベン・スティラー演じる主人公の父親役で出演のジェリー・スティラー。実は彼、ベン・スティラーの実の父親でもある。
「あの父親役にはジェリー・スティラーがぴったりだと、僕もピーターも最初から考えていたんだ。でも実の親子で共演するのは、俳優にとってやりにくいことかもしれない。だから事前にベン・スティラーに相談してみたら“実は僕も、あの役には自分の父親がいいと思っていたんだ。だけど、自分からは言いにくなぁと思っていたので、聞いてくれてよかったよ!”と喜んでくれたんだよ」


さらに、自由奔放な父親のキャラクターのベースとなったのは、ピーター&ボビー、2人のお父さんなんだとか。
「僕らの父親は、2人のためにと思っていろいろアドバイスしてくれるんだけど、その言葉がかなりキツくて辛らつなんだよ(笑)。僕らにとってはいい友人でもあるんだけどね。そういう父親のキャラクターが反映されてできあがったキャラクターなんだ」


僕たちはコメディを撮り続け、世界に笑いを届けたい


これまで一貫してコメディにこだわり続けてきたファレリー兄弟。今後も、その姿勢は崩れることはなさそうだ。
「コメディ以外の作品を撮りますか? と聞かれたら、答えは“ノー”だろうね。僕たちはコメディを撮り続けたいんだ。世の中の状況は厳しくて、生活には様々な問題がある。だからこそ笑いはとても大切だと思うし、笑いを届けるのが僕らの使命だと思っているんだ」


そんなファレリー兄弟が次に挑むのは、ラリー、カーリー、モーの3人組が活躍する往年の喜劇『3ばか大将』のリメイクだ。
「1930年代、1940年代にはたくさんの喜劇が作られたけれど、中でも『3ばか大将』はいま観ても最高に笑えるんだよ。でも、現代では知らない人も多い。日陰に埋もれてしまった作品をリバイブさせてみようというのが、今度の企画なんだ。体を使ったドタバタコメディの面白さは、時代を超え、国を超え、言語を超えて受け入れられるはずだと思っているよ」


インタビューの最後には、「コメディで人を笑わせるのは大変なことだけど、映画としては、なかなか評価されないのが残念」と、コメディ映画が置かれた現状を憂えるコメントを残したボビー・ファレリー。でも、そんな状況を“笑い”で突き破れるのは、やはりピーター&ボビー・ファレリーの2人しかいないだろう。

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