ロベール・ブレッソンの芸術 『スリ / ラルジャン』ニュープリント版 | CINEMAな毎日

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紀伊國屋レーベルの作品を劇場で観られる「映画の國」第3弾は、ロベール・ブレッソンの2作品。



↑このチラシ画像は、どちらも「刑務所に入っている男と、面会に来ている女」の画です。


が、同じようなシチュエーションでありながら、この後の状況は全く違うことに・・・。



上の『スリ』(’60)の画は、自分に備わったスリの才能に翻弄され、落ちて行った貧しく孤独な青年の話。


そんな彼に、何よりも大切に思う存在ができ、小さいながらも希望の光が射しているシーン。



一方の『ラルジャン』(’86)の画は、「逆・わらしべ長者」か「逆・風が吹けば桶屋が儲かる」って感じの話。


金持ちの小僧っこらが小遣い欲しさに作った偽札によって、何の関係も無かった一人の男から光が消えるシーン。



どちらも「犯罪見本市 in Paris」と言えそう!


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特に『スリ』で見せられる鮮やかなスリの手口の数々は、その見せ方が何だかHow Toビデオみたい^^。



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『ラルジャン』は、偽札使用だけでなく、定価の誤魔化しや窃盗、そして惨殺・・・。 


地味に真っ当に生きていた男の不幸の原因を作った悪ガキらが、親の金の力でその後ものほほんと生きているなんて理不尽だよ !!



ブレッソンの作品って、他のも刑務所のシーンが多いのかな?


4作品しか観ていないけど、脱獄の様子を描いた 『抵抗』 は、殆ど刑務所内だった。


初期の作品で、感情むき出しの修道女たちを描いた 『罪の天使たち』 でも、女囚が無謀な脱獄をしようとする場面が。


この2作、どちらもかなり面白く観ました!




同時に、ブレッソンも影響も与えたという、「ヌーヴェルヴァーグ」の軌跡を追った作品も観ました。


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こぼれ話や裏事情などが、沢山の貴重な影像と共に観られました。


『アメリカの夜』が、ゴダールとトリュフォーの溝を生んだ作品だったとは・・・。





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