(前編より続く)
◆CDを買った人にしかわからない「 」◆
ぴろぴろ :(アナバンのジャケ)配色もオシャレだよね、青、白、黒、赤・・・(歌詞カードを裏返して)●じゃん!!
―――あぁ、それ思いました。●いるわって(笑)
安田 :これはたぶんね、表が○の▲▲で、裏が●で、それで「 」みたいな。
―――あぁーーー!!なるほど!!裏表で!!それは言われて納得。
ぴろぴろ :・・・よく、作りこまれてますねぇ(笑)これ、もっと普通にみんなにちゃんと教えてあげたい(笑)
安田 :そこが、CDを買った人にしかわからないっていう。歌詞カードの中身もそうだし。CD買うって、俺は全然買うんですけど、あんま買わなくなるじゃないすか今。Youtube 無料で見れんじゃんとかってなるんですけど、俺はCDを手に取った時の、封開ける感?
ぴろぴろ :わかる。絶対必要!!
安田 :そういうの、やっぱいいっすよね。
(※なので伏字の箇所は、実際にCDをお買い上げいただいて答え合わせしてみてください笑/主催)
ぴろぴろ :俺、(安田くんの)歌い回しがめっちゃ好きで。「気分ライク・ア・ギャラガー♪」って、何言ってるかわかんねぇじゃん!めっちゃ聴きまくったもん。だから今(歌詞カードで)答え合わせしてるもん。
安田 :何となくデタラメ英語みたいな感じで繋げていって、で録音したのを聴いて、そこの母音に合う感じの日本語を探したり。曲のタイトルだけ最初に決めて、テーマだけ作って、そこに言葉を入れていくような感じなんで。
ぴろぴろ :一個の音符の中に言葉沢山入れて、ダラララッて、すげぇなって。外人の唄い方だなって。
安田 :それを一番上手く使ってるのは、サザンの桑田さんだと思うんだけど、日本語を英語みたいに歌うんですよ。そうやって、何なんだろうコレって思わせたい。
―――そう思うと、ヒストは真逆だよね。歌詞もわかりやすい日本語で。
ぴろぴろ :むしろ、歌うってよりは喋ってるからね。『爺ちゃんの売人』って、ワードチョイスがもうヨシノくん(HISTGRAM Vo.&Gt. )ワールドだからね。もう、俺じゃないよね、今日はヨシノくん連れてくるべきだったよね(笑)
安田 :俺はこの曲が一番かなー、『なんか違うな』。
―――「なんか」とか「そういう」とか、ヒストの歌詞多いよね。
ぴろぴろ :よく考えると、使う言葉って意外と使うんだよなー、「なんか」って。だから、なんか俺・・・あ、また言っちゃった。なんか、残る。
―――曲作りの方には、アダチはどれくらい関与してるの?
ぴろぴろ :俺は結構、あーしたいこーしたい言う!言うし、ビートの要望があれば叩く。結構、すごいざっくりした形でヒストは曲作りを始めるんで。(パン!パン!パン!パン!と手を叩いて)こんぐらいのテンポの曲作りたい、とかヨシノくんが言うのに対してじゃあこんな感じで、みたいなセッションで作ったりするの(笑)すごくない?!テンポだけで作るって。
安田 :その感じ、ある!その瞬間的な感じで作ってないと、ああいうライブの仕方ってあんまできないと思うんすよね。
ぴろぴろ :何が正解かはわかんないけどね。
―――作りこんでくるタイプじゃないんやね。ほぼほぼセッション型で。
ぴろぴろ :全然俺の引き出しが足んねえなーってので、難航したりはするけど。
―――じゃあ曲はセッションで作って、詞を後からヨシノくんが乗せるって感じか。
ぴろぴろ :てか、いろいろストックがあって。この響きだったらこういう言葉入れたいなってのが先行するから・・・だから「完全無敵のスーパーヒーロー」とか、「完全無欠」って言葉を知らなかったんだよ、ヨシノくん。完全「無敵」?「無欠」ちゃいます?!って。そういう感じだった気がするんだよ。
―――意図があって敢えて「無敵」に変えたのかな、と思ってたんだけど・・・知らんかっただけかい(笑)
ぴろぴろ :だったはず。もしかしたら意図あったんかもしれんけど。響きのカッコよさを大事にしたんじゃないかな、メロディーに乗せるわけだし。
―――曲順はどうやって決めました?
安田 :俺らは曲順は・・・松村(ANABANTFULLS Gt.) が決めました(笑)みんなで出し合ったんすけど、松村が出したのが他の全員と全然真逆で。松村以外は割とみんな一緒ぐらい、ちょっと並び替えれば一緒ぐらいの曲順だったんすけど、松村が全然違うの出してきて、これ面白いんじゃないのってなって。
―――自分が聴いて思ったのは、今回ヒストもアナバンも最後の持って行き方近いなぁって。どちらもラス前曲がそのままラストで良さそうなものを、アナバンはもうひと盛り上がり、ヒストはヒストでちゃぶ台返し(笑)しちゃってるというか。置きに行ってない感じ。
ぴろぴろ :最後の曲、ボーナストラックで一発録りにするかめっちゃ悩んだの。でもバッチリ録っちゃった。
安田 :俺は、ヒストのはラスト『Dreamer 』かなと思った。
―――あぁ、やっぱり。きれいにまとめて落とし込む感じになるよね。
安田 :俺らは(松村以外は)本当は『バカマニア』が最後だったんですよ。でも松村の案は違ってて・・・俺は結構松村を信用してるんで(笑)ウチは全体的にそうなんですけど、メンバーがやりたいようにやればいいって。松村が言ったのは、その時はわかんなかったんだけど、一番マイノリティーな意見だったんで、逆にこういう風にした方が面白いんじゃない?って決まった。でも、正直曲順って・・・俺は気にしますけど、気にしない人の方が多いと思ってるんで。例えばアップルミュージックとかで取ってたら、絶対そのアルバムごとのシングルトラックをプレイリストに入れたりするじゃないですか。多分、そういう聴き方をするんだろうなと、今のリスナーは。アルバムがワンタッチで手に入っちゃうから、その辺の重みとかダイレクトに伝わらないと思うんで。気にはしてるんですけど、自分がテコ入れすることではないかなと。だったらどれもシングル級の曲を作ればいい話で。じゃないと多分、今の時代厳しいんじゃないかなと。いろんな角度から曲を作って、どっかがハマればっていう作り方をしないと。
ぴろぴろ :これさ・・・最後の2 曲もそうだけど、レコーディング終わってから曲順考えました?『バカマニア』の途中のアレンジとか、最後のアレンジから『Samba hokki 』に行くヤツ。
安田 :あれね、レコーディングしてる時、終わった後に「フェイドアウトどうしようか?」ってなって。その時、ユニコーンのYoutube の映像をたまたま見てて、みんなで。で、何かの曲で、フェイドアウトがいきなり落ちる曲があるんですよ。めちゃめちゃいい曲なのに、いきなりフェイドアウトして。普通ならどんどん音がちっちゃくなっていくのに、その曲はいきなりバツーンと。「これカッコいいね!」って、それにしちゃおうと。で、それを小林(ANABANTFULLS Ba. )にやらせて、オマエがフェイドアウト決めろと、適当に流してるからオマエがフェイドアウトしろっつって。その不完全感がいいんじゃないかなって感じがして。
ぴろぴろ :うん、すごい芸術的な楽曲になってた。どの立ち位置になってもそうなるんだなって。
安田 :これ、レーベルのボスのテコ入れが結構あったんすけど、もっとバカにした方がいいんじゃない?わけわかんないくらいにした方がって。聴いてて、どういうこと?って思わせたかったり。
ぴろぴろ :まんまとハマりました(笑)
◆ずっと俺は、お客さんが一番だと思ってやってるんで◆
ぴろぴろ :251 では演り始めてどれくらい経ちます?
安田 :一年経ってない・・・一年くらいかな。
ぴろぴろ : 火の着くスピード超速い!うわーーーってなったもん、すぐ。
安田 :いやいや・・・やっぱ俺ね、長くバンド続けてるヤツにそう言われるの一番嬉しいんだよね、やっぱり。アダチもそうじゃん、5 年やってていろんなバンド観てると思うし、選べるわけじゃん、(企画やツアーで)一緒にやってくれる人選べる中で、このペーペーの田舎モンを選んでくれるっていうのは。
ぴろぴろ :自信持って一緒に行きたいって言えるバンドがやっぱいいじゃないすか。箱に対しても、俺がブッキングしたバンド、ハコ側の内情言ったら遠征バンドが二つ来るんだったら地元バンドよりもしかしたら動員がないかもしれないけど、それでも絶対ライブで挽回できるバンドしか連れてかねえってのが、俺の中の自負ではあるから。どこのイベントでも、大阪でも神戸でも、絶対その、ハコの人間の印象は「最強だった!」っつって、ハコもやっぱ繋がってくれるから。呼んでるバンドも間違いないし、俺が好きなバンドも間違いないし。
安田 :それはある。それはすごい嬉しい。俺ら今回、帯同するのやめようと思ってて。俺は個人で行って戦いに行こうと思ってて。どうしてもやっぱ、一緒に行っちゃうと、ちょっと甘えちゃうのそれに。てか甘えちゃうメンバーが多いもんで(笑)やっぱ自分達を鍛えるため(のツアー)でもあるから、自分達一人で行こうと思ってたんすけど、ヒストに誘ってもらったのはすごいでかくて。いろいろキッカケ作ってもらったし、ヒストとなら一緒に行きたい。
ぴろぴろ : あ、全国流通かけてワーッていろんなとこにツアーで行くのは、今回初?
安田 :いや、ツアーは死ぬ程行ってる。めちゃめちゃ行ってるんだけど、今回は絞った。自分達が動員できるとこしか行ってない。
ぴろぴろ : 見栄えめっちゃ大事なんすよね。
安田 :流通して、やっぱ、それってあんまりよくないかもしれないんだけど、こんなにライブハウス好きなのに動員ゼロ、っていう状況を作りたくない。ツアーの組み方っていうのはすごい難しいと思う。いろんなとこ行けばそれがいいわけじゃないから。
―――その割には稲毛の翌日、佐倉(千葉)行って、茨城も行って、その後立川・・・なかなかの続き方な。
ぴろぴろ :でも佐倉はアレでしょ?月がさでしょ。
安田 :月がさの、これはフェスなんで。だからもう、愛してるとこしか行かないっすもん、好きな場所しか。
―――そこに稲毛も入れてもらって、ありがとうございます!!
安田 :文月さんデカいっすよ、俺ん中で。
―――いやいや、弱小個人イベンター、イベンターって名乗るものおこがましいくらいで。まあ、稲毛でイベントやってるイベンターって確かに他にいない・・・。
安田 :いないし、稲毛でやってるっての、本当デカいっすよね。
ぴろぴろ :てか普通に、いいハコやから!イベントももっと盛り上がってほしいと思うし。そんで来年も、もっと、すげえいいバンドと対バンしたいな。自分らの身の周りの状況を変えるのって、一番簡単に言ったら、アニキ達と対バンすることだし。おこぼれ頂戴ってことじゃなくて、ビッグネームを自分達の前に置いといても、自分達のライブで回収できるくらい、プレッシャーも受けて。俺はまだまだドラムも、バンドも全然上手くなんないといけないから、いい刺激をいっぱい受けたいな。
安田 :ウチはメンバーが今、信頼し合えてるから・・・めちゃめちゃ仲悪い時期あったんですけど、今やっとすごい良い関係になれてるから、それがデカいっす。
―――それは何か、関係性を変えるようなキッカケってあったの?
安田 :俺が変わったっすね。俺の、要らないプライドとかを、25 になっていろいろ捨て始めて、すごい良くなってきたなって。それはやっぱ、地元(埼玉)で培ってきたものがデカくて。地元でずっと泥臭い活動強いられて、でも、いろいろツアーバンドが回ってきたら俺らが相手するのに、地元の一番デカいイベントは俺達二番手、みたいなのが結構あって。
ぴろぴろ :活動長い地方バンドにありがちなやつやなー、それ。
安田 :それを打破するために、何か強くなるっていうよりかは、何かを削ぎ落とした方がいいんじゃないかなって。俺がいろんなプライドを、捨てたっていうよりかは、要らねえなって思ったものを排除しただけですね。基本的な考え方は、ずっと変わんないんで。それは、お客さんを第一にって。バンドで削り合うとか、バンド同士でライバル関係っていうのも、それはそれで素晴らしいと思うんだけど、それは別にお客さんに言うことでもないし。お客さんがライブハウスに来やすい環境を、今バンドが作らないと。
ぴろぴろ :それなー。めっちゃわかるわ、うん。
安田 :バンド同士でバチバチやるっていうのも、そんなんお互いにステージ観ててわかればいいじゃないですか。ずっと俺は、お客さんが一番だと思ってやってるんで。
―――それをサラッと言っちゃえるバンドマンって、意外といなかったりするよね。
安田 :もちろん自分達が一番カッコいいものをやるっていうのは大前提としてあるんですけど、やっぱお客さんがいるからには、シーンに合わせるとかじゃなくて、俺達はこれが一番カッコいいと思ってるけどどうですか?っていうのを、お客さんに向かってやり続けないといけない職業だと思うんで。そこを軽んじてるバンドが最近多いなとは思いますね。ステージ上で「今日なんか体調悪くてー」とか、張っ倒したい(笑)
―――あー、そういうのは客サイドからしてももう、全然要らないっすね(笑)だから?っていう。
安田 :バンド同士バチバチやりたいっていうバンドに対して、負けたくない勝ちたい、勝利と敗北とか、漫画みたいですけど、夢追い人には絶対必要だと思うんですよ。でも俺ん中では、そんなんチマチマやんなよって思うんですよ(笑)みんなで高みを目指してったら、もっとお客さんが集まるんじゃないかなって。
(2016.10.31 下北沢にて interview & photo by 文月)
めでたくリリースを迎えた2バンドから、今回の企画の出演者を代表してお二人に、この対談に参加してもらいましたが、図らずも当企画が常にお客様に対して意識しているのと同じ想いを、お二人からも熱烈に感じ取ることができました。
忙しい中遠方まで、中には遠征までして企画に足を運んでくれるファンの皆様を、こんなふうに大切に思ってくれるバンドだけが、この日稲毛で待ってます!!
バンド予約、イープラスも引き続き受付中ですので、是非ともお越しくださいねー!!