先ず…
トラブル・シューティングの本業の都合で、
FRaUさんに無理を言って…月氣卜(げっきぼく)を、
2月号をもってファイナルとしたことを
告げておかなければなりません。
ご愛読頂いた皆様には、
心よりいたく!感謝致しております。
我儘(わがまま)をきいていただいた
講談社の渕さん、ならびにライタァさんや
ニューヨーク在住のイラストレイタァさんにも
お礼を言わねばなりません。
どうもでした。
さて…先日、八ヶ岳高原に行って来ました。
残雪が大氣を澄ませ…
突き抜けるような青空と、
その青空が輪郭を濃く縁取るような
山の稜線(りょうせん)とを
俯瞰(ふかん)してきました‼
押し寄せるような怒涛(どとう)の景色に
氣圧(けお)されました。
空往く雲も壮大でした。
久々に…独り、風の中に立った感があります。
日常のぬるま湯を、
そして自分の姑息(こそく)さを
改めて想い知りました。
私は蚤(のみ)ちんでした…⁉
いつの間にか…あくせくと地べたを
這いずり回っていたようです。
いつまで!そしてどこまでも…
こうやってチンタラ生きているんだ!
「しっかりしろっ‼」
と、その巨大なひろがり空間感覚に
顔面を叩(はた)かれたような気がしました。
あの凛(りん)とした透明な冷氣を
覚えている間は…暫(しばら)く、
なんとか自分を演(や)れそうです。
先日、クライエントの前世を
Lunaring(朧氣をSCAN)しました。
答えのない問題に迷っておられました。
その方の前世は…
「私は一本の巨きな樹だ!」
梢(こずえ)を天に突き刺し、
枝を翼のように広げ…
大地の水を脈々と吸い上げ、
血のように枝葉の先まで巡らせる。
葉を繁(しげ)らせ、
落とし…花を開き、散らせて往く。
木間(このま)では鳥達がさえずり、
巣作りに励む。
満天の星を観(み)、
煌々(こうこう)と輝く
白銀(しろがね)の月に涙し…
きらきらと舞う
細雪(ダイアモンド・ダスト)に震え…
流れ星が、その尾を儚(はかな)く
永く曳(ひ)くのを眺め…
風が私を騒(ざわ)めかせた。
時に爽(さわ)やかに…
時に狂おしく、私を揺さぶった!
私はそんな風が大好きだった‼
永劫(えいごう)とも想える刻(とき)の中を、
私は生きた…。
不自由な私を、
いつも風は衝(つ)き動かしてくれた!
暑い日には…
木陰で人々に涼(りょう)を与え、
にわかの雨には…葉陰で雨宿りをさせた。
恋人達の秘(ひ)めやかな囁(ささや)きに、
耳を傾けたりもした。
人々は物を持ち寄り、 市を立て…
周りで、 子供達は笑い走り回っていた。
子犬も跳ねながら一緒に遊んでいた。
「なんて、私は自由なんだ!」
「私はもう独りぼっちなんかじゃない‼」
…ある日、痛みを感じた。
人々が、私のお腹を斧(おの)で
伐(き)り始めたのだ。
痛いけど…
それで家具や道具やらを造れるのなら!
人々が喜んでくれるのなら!
「私は構わない‼」
そこで意識が途切れた…。
忘れていた…
「私は一本の巨きな樹だった…」
今は…ラビュリントス(迷宮)のような、
人々の中で立ち迷っている…。
その話に触れて…その人が、
知らずに流した涙は透明で…綺麗だった。
刹那(せつな)言葉を失ってしまった。
自分の無力さを、
心地好さと共に味わったのは、
初めての事だったかもしれない。
答えが無い正解もあるのだ。
ただ、巨大な景色と向き合うことで
割り切れてしまうことがあるように…。
人の想いに論理的な解き方はないのだ!
ただ知るだけで、
ただ観るだけで、
ただその場に立つだけで、
片付いてしまうこともあるのだ‼
…なんてね‼
某(なにがし)さん、
勝手に書かせてもらいました。
ごめんなさい!
ところで… 私の好きだった、
銀座ソニービルの一隅の半地下にある
ブリティッシュ・パブ「カーディナル」
がソニービル撤去だかのために
消失してしまいます。
とても残念であります。
本(もしくはブログ)の中の
[GAIA'sWhisper]の舞台とした場所です。
とてもクラシックで昼間からでも呑め、
cigarもOKでした。
またひとつ…
[なんちゃってハードボイルド]の
棲息(せいそく)領域が消えていきます。
ついでに…
[雨の繭(まゆ)]の舞台は
青山のカフェ・ラ・ボエム!
[紫煙…Misty]は、
新宿のバァ・オードヴィでした。
なんだか…
自分だけが取り残されたような
気持ちになります。
かつての想い出は…
文面上の其処(そこ)に、
立ち昇る匂いのように在り…
私だけが置き去りにされたように、
固形化したまま現在の此処にいる。
広く薄暗いレストランの、
各テーブルの上のキャンドルのひとつが…
自分のことばかりに
頭悩ませている間に消えていたような…
気づいたら、
テーブルに着いていた室内の客までが
誰ひとりとして居なくなっていたような…
店のスタッフさえもが
消え失せてしまっているような
寂寥感(せきりょうかん)が、
がむしゃらにあります‼
それでも、
店のライトが消えてしまうまでは、
俺は此処にいなけりゃならないのだな!
八ヶ岳の蒼空(そうくう)も、
「一本の巨きな樹」も
カーディナルも…
何だか同じ物語のように観える。
勿論、人の物語なんだろうな⁉
ところで、
充氣石と充氣布の件ですが…
すんごく好評であります。
皆さん、どうもありがとうございます!
最後に…
家族に一声かけて逝った、
わんちゃんのふうちゃん!
お疲れ様でした。
家族のみんな、広い景色を観ることだよ‼
では…
「淡い記憶の海」
Cin Kifootenさんの投稿 2017年3月12日