【最強の脳トレ、囲碁】
囲碁は認知症予防にも、認知症を発症してしまった後にその進行を緩やかにするにも効果があるということが分かっています。
認知機能は一生を通じて緩やかに低下していきます。ですが脳には再生力もあって、病気や加齢によって失われてしまった部分があっても、他の場所で新たに神経をつなぎ直すことでその機能を保つこともできると聞きました。
脳を使うことが大切なのは脳に刺激を与えて新たに神経をつなぎ直すため。もし刺激を与えない状態が続くと、認知機能は急降下していってしまいます。
認知症を治したり、絶対にならないようにする方法というのは今のところ発見されていません。でも、脳に刺激を与え続けることで発症を遅らせたり、進行を緩やかにすることはできるんです。
囲碁は序盤、中盤、終盤で異なる認知機能を使います。例えば布石が主な序盤では「空間把握」を必要とされますし、石同士がぶつかり合う戦いが多い中盤ではどうしたら石が取れるのかなどを頭の中で考える必要があります。さらに終盤、終局時にはどちらの地が大きいかを数える「計算」も入ります。
いわゆる「脳トレ」では一つの要素だけになってしまいがちですが、囲碁は自然と総合的なトレーニングが各々のレベルに応じて取り入れられます。
もう一つ大きいのは上達に終わりがない、という点です。今、認知症予防のためのゲームが盛んに開発されていますが、多くのゲームはクリアして終わりになります。つまり、上達に上限があるんです。終わりがなく、いろいろなレベルで楽しむことができ、脳に異なる種類の刺激を同時に与えられる。そういう意味で囲碁は想像以上に素晴らしいツールなのではないかと思います。
参考《パンダネット》飯塚あいさんへのインタビューより
医師 飯塚あい さん
東京都健康長寿医療センター研究所所属。
囲碁による認知症予防・進行抑制効果について研究をしている。


