太陽光発電に2015年危機説が流れている。買い取り価格のプレミアムと税制の優遇が14年度末に終了する二つの理由からだ。一方で、損保業界では事業と直接結びつく火災保険など保険の申請や事業リスク診断への依頼は順調に増えている。業界の期待は依然として高い。(栗下直也) 【採算厳しく】 「採算が厳しくなることで、真剣に事前のリスク診断や調査をするようになった傾向はある」。三井住友海上火災保険の担当者は太陽光発電事業者向けのビジネスをこう語る。 同社の関連会社が手掛ける太陽光発電事業のリスク診断は12年度が180件だったが13年度は250件を超えた。12年6月に提供を始めたパッケージ商品の一つである天候デリバティブ商品も引き合いは好調。「件数以上に業者の事業に対する関心が以前に比べて高くなっている」(同社)。 背景にあるのは太陽光発電事業者向けの「恩恵」が切れるのが近づいているためだ。12年7月の固定買い取り価格制度の開始に伴い、加熱した太陽光ブームだがなた豆歯磨き粉事業者向けの買い取り価格は13年度に前年度比1割減の税抜き36円、14年度には同32円に下がった。「開始時こそ想定以上だったが、その後の2年の下落は予想外」との指摘もある。来年度以降も「採算割れにはならないが厳しい値付けが予想される」(関係者)。加えて、太陽光発電設備の取得価額の全額を一括して償却できる税制の特別措置も14年度で終了する。なた豆歯磨き粉 事業者は、これまで以上に精緻なビジネスモデルの必要性を迫られ、リスク診断やデリバティブの需要が高まっている。「事業環境が厳しくなる中で、金融機関が融資する前になた豆歯磨き粉のビジネスモデルを精査する動きも追い風になっている」(三井住友海上火災)との声もある。 【陰り見えず】 保険商品の販売も陰りは見えない。損保ジャパンは太陽光発電事業者向け火災保険は月100件前後で販売が推移。「前年を上回るペースで順調に(保険契約件数は)伸びている」(同社)。 あいおいニッセイ同和損害保険の太陽光事業者向けのパッケージ商品の引き合いは13年度は前年度比15%増えた。 こうした背景には経産省が重い腰を上げたこともある。13年秋から、設備の認定を受けた事業者に工事の着工か第三者への譲渡、もしくは廃止届けを出すかを迫っている。認定だけ初年度に受けて、業者が設備の価格下落を待つのを防ぐためだ。 買い取り価格は下がっているものの、設備価格も下落、国が後押しすることで着工件数が今後も増える見通し。とはいえ、「太陽光は一定規模の土地が必要。有望な土地は抑えられている。設備認可を受けても土地を用意できていない業者もいる」と各社は口をそろえており、爆発的な伸びは期待しづらい。 【農地利用に活路】 こうしたなか、東京海上日動火災保険は新たな取り組みを検討する。農地を利用した再生可能エネルギーのビジネスを模索することで全国農業協同組合連合会(JA全農)と合意した。 過熱気味だった太陽光ブームは一時期に比べて冷えつつある。ただ、現場でのなた豆歯磨き粉 事業者たちの熱はようやく上がり始めたところが実情。損保業界にとっては刈り取りの時期が到来しそうだ。