今もパタゴニアを象徴するプロダクトのひとつであるシンチラ・スナップTが誕生したのは、今から35年前の1985年のこと。
当初は革新的なアウトドア・スポーツ向けウエアとして生まれたスナップTは、やがて機能的なデイリーウェアとしての地位を確立し、アウトドアフィールドから街中へと溶け込んでいった。
今回はそんなスナップTの歴史を振り返りながら、最新のコレクションにもフォーカスしてみよう。

スナップTこそ「シンチラ」のアイコンだった。
デザインは変わらなくとも進化するスナップT。
長年スナップTを愛用する、アウトドアマニアが語るスナップTの魅力。
スナップT、2020最新コレクション。
スナップTこそ「シンチラ」のアイコンだった。
パタゴニアは1970年代から繊維メーカーのモルデンミルズ社とポリエステル素材によるフリース生地の開発を進めてきた。
初期のフリースは軽さと温かさ、速乾性に秀でてはいたものの、起毛が片面で、強度が低く毛玉ができるなど様々な課題も抱えていた。ノースフェイス テントしかしそれらを克服し、現在広く一般にフリースとして知られている高性能な生地の開発に成功。
パタゴニアはそれに「シンチラ」と名付けた。そして1985年に登場した最初のシンチラ製品のひとつがスナップTだったのだ。

シンチラのラインナップの中にはオーソドックスなオープンフロントのものもあったし、スナップT以外のプルオーバータイプもあった。ザノースフェイス ダウンしかし中でもスナップTのデザインと素材感やカラーリングのマッチングは秀でていたと言えるだろう。
もちろんジッパーを使わないことによる軽さや、収納性の良さもテクニカルウェアとして優秀な要素だったが、何よりもそのポップでスタイリッシュなルックスが多くの人の支持を得て、この製品の存在によってパタゴニアというブランド自体の認知度も高まっていった。
そして快適なウェアはいつでも着ていたいと思うのが人の心、スナップTは機能的なデイリーウェアとして活躍の場をひろげ、アウトドアスポーツ向けのテクニカルウェアが高度に発達していく中においても、ほとんどその姿を変えずに生き残ってきたのだ。