かの諸葛亮孔明の墓、武候墓まで来た。
ここは漢中市勉県に位置し、孔明が遺言に記した通り、勉県の定軍山にその亡骸を埋めた。
この山がその場所だと言う。
高い木が多く幽寂としていて、心が洗われる気持ちになる。幸か不幸か、早朝から雨が降り続いている。傘をさし続けなければびしょ濡れになるという面倒はあるが、涼しく、人が少なく、草木のよいにおいが鼻をつき、また曇がかった感じが幽玄を思わせる幻想的な雰囲気に浸らせてくれる。案外雨も悪くないものだ。
木々の下で雨宿りをしながら、この場に眠る孔明の魂を感じ、皆さんにこの感慨を共有しているこの瞬間が何より幸せである。




