(久々の投稿になります)

 

この夏は、知人の塾の小5理科の授業が、新入生が増えたのをきっかけに毎週リアルで授業をすることになりました。また、お盆期間には小5生を相手にオンラインでの1:1の集中授業もやりました。さらに、数年ぶり?に気まぐれでYahoo!の知恵袋にも行ってました。

 

いろいろ思うところはありましたが、結論は『やはり基礎は大事だなぁ』という一言に尽きます。

 

5年生って、まだまだ入試は遠い先という意識の生徒が多いのが普通です。しかし、この夏に出会った生徒の中には、「少しでも6年になった時の役に立つように!」という気持ちが伝わってくる子もいました。何か特別によく出来る訳ではないですが、平易なことでもきちんと身に着けようという気持ちが端々にあふれているのがとてもよく分かるのです。

「授業の復習(=授業で解いた例題を必ず自分1人でスラスラ解けるように練習する)をきちんとやるのが宿題」と伝えるのですが、それを本当に律儀にやってくるので、きちんと積み上げができるために自然と実力がつくのですね。

 

『基礎』ってさまざまな意味がある奥深い言葉ですが、それぞれの単元の理解に必要な最低限度の知識の理解ということだけでなく、勉強に取り組む姿勢・心構えも同じくらい大事だということです。

 

冒頭で知恵袋の話をしましたが、質問されることはほとんど基礎の理解が欠けていることが原因です。似たような内容の質問をされることもしばしばでしたが、こんなに基本的なこともちゃんと理解させてもらえてないんだ、と驚くほどでした。

質問に答える際は、何か特別なことを伝える訳ではありません。ただ、“これが分かっていないと問題が解けない”というベースの部分を、平易な言葉を選びながら書くだけです。たいていの子は、それだけで問題がスッキリ解けるようになるのです。

その一方で、言葉を尽くしてみても理解ができない子も一部にはいます。その子たちに共通しているのが、言語力・読解力です。言葉の意味を正しく理解できていないので、同じ言葉で説明しても通じなかったり誤解が生じたりするのですね。

 

自分は理科の講師ですが、国語の勉強は本当に重要だと改めて思いました。かつて一緒に仕事をした先生は「人間は言語で思考する」と教わったことがありますが、これは本当に真理ですね。

 

中学受験を志す4・5年生は、とにかく国語をしっかり勉強しましょう! 算数の文章題が解けない、理科の計算問題が解けない、のは、文章の読解力が乏しいからだと認識する必要があると思います。今、小6の方は入試まで残り4~5か月ほどですが、それでも国語の勉強を疎かにしてはならないと思います。

 

そして、もうひとつ重量なことを。

それは「“読む”という言葉の本質を正しく理解する」ことです。

勉強ができない生徒の共通点がこのことなのです。私が「次の授業までにテキストの○ページを読んでおくこと」と言ったとき、できる子は中身を精読し、書かれた内容を覚えようとします。一方、できない子は黙読(または音読)しておしまいです。文章を読む、という根本的な意味を、勉強ができない生徒は理解せず、表層的な行為だけで済ませようとするのです。まあ、これは学校でそうしたこと徹底できていないためなのですが、この意識の差は決定的です。ここは絶対に譲歩せずにお子様に迫ることが大切ですね。