H28年 マンション維持修繕技術者試験 解答速報の見直し | 柿本 志信

柿本 志信

不動産FPのつぶやき(ボヤき)

過去ブログで「私的難関資格」と白状し、自力で正答を探した試験。
何年越しで、何とか合格出来た。

(自分の目だけだと不安なので、連れにも合格番号を突合して貰う程)

 

自力解答速報はこちら

http://ameblo.jp/chuehshi/page-2.html

 

公式解答速報はこちら (一財)マンション管理業協会

http://www.kanrikyo.or.jp//iji/result/h28.html

 

比べると、択一で5問、記述で2問、間違えてしまった。

これで12点差となるので、ボーダーラインだった方には大変失礼しました。

 

まあ、正式に登録を済ませる前に誤りに気付けたということで、ポジティブに見直し。

 

択一

※問4 公式2、私的1

壁式構造RCの特徴を問う問題。

・枝1 低層から10階程度まで幅広く採用

・枝2 広い空間を要す複合用途には向かない、という枝

(他の枝は省略、以下同じ)

テキストでは19頁

全文はイサいささか長いので、要点だけ。(以下同じ)

「5階建までの低層や中層マンションで利用される。なお日本建築センターの構造評定を受けることで、5階以上でも建設可能となる」

「上下階の壁を揃える必要があることから、住宅には適するが複合建築の場合にはプランニングに困難になりやすい」

これだけだと、1.2どっちも正解では?と思える。

ただ、18頁のラーメン構造の説明で、

「壁が少ないためプランにおいても自由度が高く、広い開口部が得られる」

と対比すると、確かに2かな?とも思える。

でも、実際壁式構造の7階建程度は、結構街中にある気がするが…

 

※問14 公式3、私的2

私自身は、試験場で3を選び、間違えたと思っていた。

・枝2 コールドジョイントはコンクリート打設後の急激な外気温の低下により発生

・枝3 開口部の隅角部のひび割れは、応力が集中することにより発生する

枝3の隅角部ひび割れが応力集中とする文言がないので、2と発表したが、否定もされていない事で不安になってしまった。

テキストでは164頁以降

この際枝3の吟味は置いておき、枝2を検討。

165頁の図3.1.2.14の2段目、「打設間隔時間があいた場合」コールドジョイント発生と記載。外気温の低下を理由としていない。なので、枝2は切って良いだろう。

 

※問41 公式4、私的2

・枝2 吸気量より排気量が小さい場合は、玄関ドアの開閉が困難になる

・枝4 換気扇と全熱交換器は、マンションにおいて多く使用されている換気設備

枝4の「換気扇」に「排気ダクト」を含むなら、まあ納得。個人的に換気扇といえば、あの昭和な感じのアレを思い出してしまうが。

枝2は545頁の図4.6.1.1の(c)で起きがち。思い返せば、飲食店従事時自ら社員として「扉が重いから、お年寄りの出入りに注意して」と指導していた…

厨房とトイレに強力な排気ダクトを設置し、吸気は扉任せの第三種だったので、それを思い出せば2を選んだはずなのだが、惜しい。

(今は分煙が進んで、飲食の換気方式も様変わりしているかも)

 

※問47 公式2、私的1

(問46以降は、5問免除で受験したため「試験」としては解答しなかった)

誤りの枝数を答える個数問題。

まず、枝ウは切れる マンション標準管理規約第17条6項と異なる。

枝アは同条1.2項、枝イは同3項、枝エは同7項に合致している気がしてならない。

問題が読み切れていないか…

 

※問49 公式3、私的4

(これは、最初自分でも3だと思った)

年中変わる消防法からの出題、先日出火した某倉庫の出火原因次第では、また変わりそうな予感がする。

・枝3 高さが31mを超える共同住宅で防炎性能が必要なのは31mを超える上層階のみ

・枝4 消防設備の点検は3年に1回、消防長または消防署長に報告

枝4 531頁に点検は年1回だが、報告は3年に1回と記載がある。前半に引きずられると間違えそうだが、枝としては合っている。

枝3 解釈に自信がないが、消防法第八条の三、消防法施行令第四条の三、どちらでも31m以上だけとは書いていないので、対象防火対象物全てと解釈するのが適当かと。

(でも、防炎適合の内装材等は高い…)

 

選択式

問1

・① 公式サ、私的ア

・② 公式ウ、私的コ

①は236頁、(c)に「塗装修繕設計における下地調整の選定は、非常に重要なポイントといえる」ろの記載があった。これが全てかと。

②は253頁「③中塗り」に「複層素材や防水型の場合は(中略)目的や役割等を表現した肯定名を用いる」とある。説明の必要もない…

 

一応、自力採点で正答率8割弱、合っているのに自力採点で誤りにしてしまった問題を合わせて大体8割得点出来たので、今回で私的難関資格制覇。

 

今迄落ちていた時と今回の違いは、

・とにかくテキストにしがみつく。平易に記載された別な本には浮気しない

・建築設備の修繕は範囲が広過ぎて絞れないが、コンクリートの劣化、塗装、タイル等は頻出なので落とさない

・管理業務主任者またはマンション管理士テキストの太字だけでもサラっと見ておく

(立ち読みで出来る程度でも)

・5問免除は大きい。上記2資格のどちらかを先に取得しておく

・街中に教材(劣化したマンション)がゴロゴロしているので、傷んでいるマンションを見付けたらよく観察し、劣化がテキストのどれに該当するか確認する

・読める立場の人は、大規模修繕の仕様書等を隅まで読む

(分からない言葉は大概テキストに書いてある)

・とにかく物件を見る!

特に物件を見るのが一番効果的かと。

 

マンション管理業と賃貸管理業では繁忙期が微妙に違うので、一番困った時期に設定されているのが悩ましいものの、一棟マンションでもそのまま使える知識。

賃貸管理屋に従事する方も、是非挑戦を。