様子をじっと見ている。
どう反応するのかを楽しんでいるようにだ。
「こ、これって???。」
暫しの沈黙があって、ようやくそれだけを源次郎が口にする。
「ねっ! 素敵でしょう?」
ママは「我が意を得たり!」という顔をする。源次郎がほぼ絶句する状態になるのが分かっていたとでも言いたげにだ。
「す、素敵って???。」
源次郎は、ママの言葉に頷けない。やはり、根本的な感性が違うのだろう。そう思うしかない。
メニュー表には、こんな言葉が並んでいた。
【ベッドで飲むモーニングコーヒー】
???私が入れニューバランス ブーツ
ニューバランス トレッキング
ニューバランス 店舗
ます? ブレンドコーヒー
???初めてのキスの味? モカ
???頂上を感じてみたい? キリマンジェロ
【食べかけのサンドイッチ】
???半分しかないけど ハーフサンド
???お好きにどうぞ ミックスサンド
???トロッとが嬉しい チーズサンド
???薄いのは嫌よ ハムサンド
【何かを思い出させる玉子】
???何と言っても生よね? 生玉子
???もっと温めて欲しかった 半熟玉子
???お好きに剥いて ゆで卵
【朝から絞った白いミルク】
???う~ん???、今朝もなの? ホットミルク
目で追っていくうちに、頭がクラクラする源次郎である。
「凄いセンスでしょう?」
ママが追い討ちを掛けるように言ってくる。
「こ、これが?」
源次郎は、とても「そうですね」とは言えない。
確かに、オカマバーで出されるメニュー表だとすれば、それなりに納得できるものはある。
それぞれに、それこそ下ネタに直結するフレーズが入っているからだ。
そ、それでもだ。これを中学生だった美由紀が書いてきたとは、どうしても思いたく