私は、秋津海音(あきつ みおん)。
フリーランスでライターをしながら、写真を撮るのが好きだ。
仕事のアイデアに行き詰まったときは、散歩に出かけたりカフェで過ごしたりするのがいつものリセット方法、自然の中を歩きながら頭を空っぽにすると、新しい視点が見えてくる気がするんだ。


 海音「ん~、今日も空気がおいしい!」

ある夏の朝も同じように、私はお気に入りの公園を歩いていた。
そんな静かなひとときを楽しんでいたとき、ふと目の端に何かが映った。


ベンチの上に、見慣れないカードが一枚、風に揺らめいているのが目に入った。

拾い上げると不思議な模様が描かれている、
古い建物のステンドグラスを思わせるような複雑で美しいデザインだ。

裏返してみると、「約束の場所で待つ」とだけ書かれていた。まるで誰かに向けた招待状のようだ。そして、その下には日付らしき数字が記されている。




 海音「約束の場所で待つ?何だこれ?... 日付も書いてある」

私はカードをじっと見つめながら、どうしてこんなところに置かれていたのか、そしてその「約束の場所」とはどこなのか、頭の中で次々と疑問が浮かび上がってきた。

ミステリー小説を読むのが好きな彼女は、ページをめくりながら登場人物たちの動きを想像するように、このカードに隠された物語を追ってみたくなる。

まるでカードが何かを語りかけてくるような気さえする。

「約束の場所で待つ」という一文は、誰かへのメッセージなのだろうか。それとも...これはあえて残された謎なのだろうか。

彼女は、カードの持ち主を想像しながら、その手がかりを探すことに心が惹かれていった。


カードを慎重にバッグにしまいながら、

 海音「私を探してって...そんなこと、言っているように感じるんだ。」

胸の中で湧き上がる興味を抑えきれなかった。

周囲を見回しても、カードの持ち主らしき人は見当たらない。まるでそのカードが、公園のベンチの上で彼女を待っていたかのような気がした。

海音足早に帰路に就いた。

帰宅後、彼女はカードを机に置き、スマートフォンで模様について検索を始めた。

 海音「うーん、似たデザインはないか。秘密結社とか?いや、そんなわけないか。」

だが、似たようなデザインは見つからない。何かの秘密結社のシンボルなのか、それとも古いクラブやコミュニティのロゴなのだろうか?

ふと窓際に歩き、空気を吸い込みながら呟く。

 海音「これは...ただの偶然じゃないかも。」

 海音「こんなカード、どうして公園に置かれてたんだろう?誰かが忘れたわけじゃない気がするけど...。」

 海音「気分転換も兼ねて、カフェに寄ってみようかな。」

彼女はバッグにカードをしまい、いつものカフェに向かう準備を始めた。

数十分後

カフェのドアを開けると、親友の杏奈が手を振る。

 杏奈「お!いらっしゃい!海音、何か面白い発見?表情で分かるんだけど!」 

席につきバッグからカードを取り出し、

 海音「これ、公園のベンチで拾ったんだ。」

とテーブルの上に置いた。

 杏奈「なにこれ、映画みたい!絶対何かの事件のヒントに違いない!」

興奮を抑えられない杏奈をしり目に

 海音「でもさ、これだけじゃ何も分からないよ?」

と、海音はため息をつく。
杏奈はカウンターに戻りながら笑い、

 杏奈「ふふ、まあ確かに。でもまずはおいしいドリンクよ!」

 

杏奈がドリンクを準備している間、海音はカードをもう一度手に取りぼんやりと眺めた。

 

ただ何かが引っかかる。

それは、偶然ではない気がした。

 

ふと、そのカードの模様が太陽の光に当たって輝きを増すように見えた瞬間、海音は小さな手がかりを見つけた。

模様の隙間に、まるで隠しメッセージが浮かび上がるかのような形をした線が…。

 

 海音「このカード、もっと何かが隠れてる…。」

 

海音は息を呑んでカードを見つめた。

謎は、ここから始まる。

「第1話 謎のカードと約束」

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ここまで読んでいただきありがとうございました。
TRPG用のストーリーを組みたいと思い書き始めました

物語を書くのは初めてなので至らぬ点が多いと思いますが温かい目で見て頂けると幸いです。

それではまた次回までノシ