今日は少し遅めの衣替えをしました。
着物は時季によって着るものが決まってますから、衣替えは我々噺家の大事な年中行事です。
絽(ろ)などの夏物を着る時季は7~8月で、単衣(ひとえ)の着物は6月と9月、10月~5月は袷(あわせ)の着物を着るのです。
ですので、本来なら既に夏物はしまって単衣の時季なのですが、今年は特に暑い日が続いていたので、まだ夏物を着ていました。
地球の温暖化は伝統芸能の世界にも影響を与えているのです(笑)
以前、寄席で9月になったので単衣の着物を着ていたら、楽屋で一緒になった桂文楽師匠に
「まだ、単衣じゃ暑いだろう。日本には“名残の絽”、っていい言葉があるんだから、9月20日位までは夏物でいいんじゃないか。俺もまだ夏物だよ。」
と言われたことがありました。
“名残の絽”、いい言葉ですo(^▽^)o
言葉自体に色気があるというか、なんとなくもの悲しい感じもしますし、日本語の美しさが凝縮されてるような気がします。
それ以来、私は9月20日までは夏物を着るようになりました。
ですので、この時期に衣替えをしたのです。
夏物と冬物の入れ替え、無事終了しました。
さぁ、明日からは単衣だぁ(^^)/
写真は本日入れ替えを終えた私の箪笥。