いろいろ辛くて辛くて、パートナーとお別れする事は、もうとっくに心のなかでは決まっていました。
そもそもわたしの臓器移植の動機なんてそんなものです。
自分で生きたいからではなく、移植して元気になって、と喧嘩しつつも促されるまま移植をして。
親しかった人とも、めっきり連絡を取らなくなった
親代わりで、言葉と肉体の暴力をふるいつづけた家族よりずっと大切で、あんなに慕っていたのに
人って、こうなるんだ....
生きたいけど死んでいく子どもたちがいるのに、こんなこと考えてるなんて、誰にも言えない
辛い、苦しい。一秒が苦しい。
友だちはたくさんいる、たくさん優しくして愛を注いでくれる。
でも、たとえ1000人いたって、誰一人にも、心を開けない。
「よかったね、あなたはラッキーだ、感謝しなきゃね」
なんて傷つける言葉なんだろう
あと何度いわれればいいのかな
そうだね、そうだね、でも、いつもそうじゃないんだよ
わたしは人にはそんなことば、一生言えないと思った
車のそばを、のらねこがゆっくりとおった
よくいる、黄色とオレンジ色の中間のねこ
だけどなにか、顔に付いている?
赤い布みたいな?
顔の半分がずり剥けて、ちだらけだった
布と思ったのは皮膚だった
保護できればと思って優しくよんだけど当然来なかった そうする間にもゆっくり前をみて歩いていってしまう
どうしようもないとわかっていたけどあまりにひどく、愛護センターに電話した
「どうすればいいかわからなくて電話したのです」
センターのひと「良いですよお手伝いできることがあるかもしれませんからご相談に乗ります」
事情を話した
「自分で歩ける子は、基本的にはたすけない。動物愛護センターに来てしまえば、治療して治っても、飼い主がいなければ数週間で処分することになる。のらねこでその地域で生きていける可能性があるならその可能性にかける。その地域で生きてきたのであれば、餌のありかなどもある程度知っているだろうし、本当にもう歩けない立てないとなればこちらに来ることになる」
本当に丁寧に説明してくれた
ちなみに猫同士の喧嘩であんなになるものなのとは思えず、尋ねた
「喧嘩でそれほどなるとは考えにくい。人がやったと思うかもしれないが、必ずしもそうではない。いまの冬の時期は車のしたで休んでいて、車の所有者が知らずにエンジンをかけたときに怪我をすることもある。」
泣きながら電話を切った
センターのかたの優しさと、自分の無知さ
そしてあの猫の、何ものをも恨むことをしない、悠然とあるいていった表情がいちばん、心に残った
