巨人が7年ぶりの日本一を決めた。




原監督が退任した第1次政権後、巨人は奈落の底に落ちるように、人気が低迷。
(まぁ、野球全体がそうなってしまったんだけど)
第二次政権を発足させてから、たった3年でここまでのチームに変貌させるのは至難の業であったと思う。



この巨人の躍進は「若手の台頭」が一番大きい。
何の実績も無い若手を抜擢し、成績が良くても悪くても使い続けた。
若手を信じた原監督の「我慢強さ」には、ただただ頭が下がります。

ある番組で原監督は、WBCの時とペナントレースの時の指導の仕方はまったく違うと言っていた。
日本の選りすぐりの選手を集めたサムライジャパンに今更何を指導するのか?と言う。

ひとつだけ、彼らに言ったことは「敵は目の前の韓国では無い。自分自身なのだ。僕は君たちを信じている。」(だったと思う)



「おらぁ!根性見せろや!」(星野監督的な)とか「おまえらプロだろ?仕事しないとなぁ」(野村監督的な)などのカミナリ親父タイプ(旧タイプの指導者も好きなんですけどね)では無く「仲間を信じる」という至ってシンプルな指導を続けた原監督をリスペクトした選手は多く、その期待に答えるべく選手は結果を出し世界一になった。
原監督は、今までの熱血指導者やカリスマ指導者とは違う、まったく新しいニューリーダーであり、新しい指導者としての理想では無いだろうか。




やはり、組織を動かすのは「若い力」が絶対的に必要。
その際に指導者として一番大事なのは「我慢」ということだと非常に勉強させられました。


WBCの時の記事。

【厳しい上下関係から脱却】

 須藤氏は「ミスターと王の間の年齢にあたる私もそうだが、われわれは演歌世代。原はフォーク世代でしょう。感覚の違いは大きい。その原は現在の日本代表クラスの世代と比較的年齢が近い。原の場合、実際の年齢差より近い感覚で選手に接している」ともいう。

 確かにそうだ。北京五輪では、47年生まれのカミナリ親父タイプの星野監督のもと、典型的な体育会系の厳しい上下関係の下で鍛えられてきた宮本(38)、川上(33)までの“旧世代”と、川崎(27)、西岡(24)、ダルビッシュ(22)、涌井(22)らの“新世代”とは、明らかに感覚の断絶があった。例えば西岡やダルビッシュは、年上の川崎に対し、野球センスに一目置きつつ、愛称の「ムネリン」呼ばわりしてはばからない。“旧世代”の選手には受け入れがたい感覚だろう。

 対照的に、原監督については、イチローが「僕らとは世代が違うんですけど、それを感じさせないことによって一緒にやっていけるイメージがすごく沸きました」と評している。そのイチローがシャンパンファイトの最中に「この、先輩をリスペクト(尊敬)していない感じが世界一につながったんですよ」と絶叫していた。この言葉が、世代交代したチームの特徴をよく表している。

 50歳に見えない若々しい風貌もさることながら、頭ごなしでなく、若い世代に近い目線でコミュニケーションを取る原監督は、今どきの若者を束ねるにはもってこいの人材だったというワケか。



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何を隠そう、原監督は福岡県出身。
やはり博多の男はひと味もふた味も違うね。




日本一の喜びをキミの拳と。