原爆の事実から我々の運命の大きな部分が出発している。
つまり我々自身が被爆者なのだ。
きのこ雲も見なかったし、やけどもしなかった。
そして現在、生活をたくましく打ち出し、新しい日本の現実を作り上げる「情熱」と「力」を持った日本人。
その生きる意思の中にこそ、あの瞬間が「爆発」しなければならないのだ。
世の中を見ろ。
至る所で血を流して戦っている。
憎しみ、紛争、内戦、宗教の対立。
不幸はいたるところにある。
人間であるということはその「痛み」を感じることだ。
そういう悩み、痛みを心の底に抱いて、、、、
その上で笑うんだ。
もし、世界が変えられないなら、変えることの出来るものがある。
それは自分自身である。
たとえ自分の存在はささやかであっても
生きる喜びは宇宙を覆う。
今、もし多くのものが、誠実に勇気を持って、そして平気で己を変えていったならば、
私は、この絶望的と思われている、世界の状況、非人間的なシステムを
変えうると思うのだ。
でなければ、なんで人類が生きてきたか。
そして、これから生きていく意味があるのだろうか。