「タイトル」
人生いろいろ
――心の浮き沈み、涙の訳とは
落ちる 落ちる 落ちる
気持ちが落ちる さらさらと
逆さにされた 砂時計のよう
沈む 沈む 沈む
気持ち沈む どんどんと
海に散る 難破船のよう
吐息と共に沈む心
中身の分からぬ 荷物を抱え
暗闇に吸い込まれ
大きな怪物が
口を開けて待っているよう
その目玉は 不気味な光を放っている
吸えば 浮力になるのだろうか
なれど
水の中では 息など吸えぬ
荷物は諦め 重しを外す
黒い塊は 一人どんどん落ちていき
影は魔物の餌となり
腹を満たし 巣穴へ帰っていく
満足そうに 笑みを浮かべながら
雷鳴がとどろき 稲妻が走る
低い笑い声はかき消され
夕立風が辺りを冷やす
突然のスコール
それでも 心は洗われぬ
転がる 転がる 転がる
坂道のボールのよう
加速度的に速さを増して
滑る 滑る 滑る
雨に濡れた マンホールのよう
いつでも 心は休まらぬ
転ばぬように ゆっくり歩む
なれど
泥濘んだ大地は 行く手を阻み
泥だらけの足は もう動けぬ
浮かぶ 浮かぶ 浮かぶ
海に浮かぶ 浮き輪のよう
心も何処かで 浮かんでいる
体から離れ 一人ぷかぷかと
漂う 漂う 漂う
小川を流るる 木の葉のよう
夢も希望も持たず
流されるまま たゆたうながら
それは――
行き先が見えぬ
我人生
案外 自由で悪くないかもしれない
濡れた木の葉の雫が 太陽に照らされ
一瞬 涙のように輝いて見えた
明日のことは
明日にならなきゃ分からない
波まかせ 風まかせ
人生なんて そんなもの
流れに逆らえぬ 時もある
まさかは 突然やってくる
水中での急浮上は 命取り
人生と同じなのだろうか――
少しずつ
息を吐き出し 空を目指す
気持ちを落ち着け
ひと蹴りの リズムに合わし
落ち切れば
後は ゆっくりと上がるだけ
足を止めずに 自分を信じる
息が――
続くかぎり
時には 立ち止まることも
また落ちることも きっとある
最後に上がれば
それでいい
上がるも留まるも
それも――
また
長い 人生
「作者の視点から」
気持ちが落ちる様子を表現しました。
どこに居てもどんな場所でも、心の高さは変わりません。
時を待つ蝉の幼虫のように、
暗い土の中で陽の光を浴びる日を待っています。
相変わらず、抑うつ度は上がっていません。
少し上向いた日もあれば、また落ちる日も――
来週、めまい外来の受診時には、
レクサプロ(抗うつ薬)の評価の為に、再度HDA問診を行います。
数日前に自宅で行った時には、
計算間違いかと思う数字が出ました。
過去最高値の抑うつ度。ほぼMAX――
気持ちが沈む時は、
こんなにもエネルギーが落ちることを知りました。
そんな時でも、
何故か言葉だけは降りてきます。
何かに取り憑かれたかのように――
耳鼻咽喉科の主治医には、
心療内科の受診も視野に入れて相談しようと思っています。
身体症状は、少し落ち着いています。
人間の体の不思議でしょうか。
いつか、
どちらも上向く希望を微かに抱き、この詩を書きました。
「たゆたうながら」とは
ゆらゆらと揺れ動いている状態。
心が定まらず迷っている状態。