2018年10月16日(火)~ ベトナム ダナン

 

※ここからは、前回までのミャンマー編よりも時間的に前になります。

 

 

♡ダナン郊外、五行山の洞窟。

 

 

 前夜、高松から香港に着いた私は、空港で夜を明かし、ダナン行きの便へ搭乗します。

 

♡前日と同じ機体の讃岐うどん号でダナンへ。

 

 

 我がうどん号は陽光きらめく南シナ海上空を快翔し、やがて白波の打ち寄せる海岸線を通過してダナン国際空港へと到着しました。

 

 

 ベトナムの入国手続きを済ませ、ターミナルの外に出てタクシーを探します。

 

 ここダナン国際空港の敷地内からは市内までのバス便はありません。(ただし、空港と市街地は隣接しているので空港敷地外に出ればバスにすぐ乗れそう)

 

 私は声を掛けて来た客引きの中から、悪党面ではない客引きの誘いに応じて付いて行きますが、並んでいたタクシーの車列を過ぎて道を渡り、生垣を越えて駐車場のような所に連れて行こうとします。

 

 私に不安が芽生えます。何せ前回の旅行時にはハノイで爆速メータータクシーを経験済みですし、そもそも、ここベトナムは雲助タクシーが跳梁跋扈しているとの評判です。

 

 私は案内の男に乗るのを止めた事を伝えましたが、男はスマートフォンを私に見せ何か訴えかけます。それは、どうも配車アプリのようで(ウーバー?)、乗ろうとしているのは正規のタクシーだと訴えたかったのでしょうが私は取り合わず踵を返して元の場所に舞い戻ります。

 

 そして、さて、どうしたら良いものやら、と思っていますとここベトナムではそこそこ評判の緑色の車体のマイリンタクシーがやって来ましたので、これ幸いと乗り込みます。

 

 タクシーは、市街地を抜けるとハン川を渡り、今、ダナンで売り出し中の海岸地区に向けて走り、やがてネットで予約してあった「ザ・ライト・ハウス・ホステル」に到着です。

 

♡明るく綺麗でミニキッチンもある。ドミトリー、一泊638円。

 

 私は荷物を置くと早速、外を歩いてみます。この辺りは新市街地と言った趣でここ最近、開発が進んできたようで工事中の建物も多く見られます。

 

 通りを歩いていますと、道の反対側からオートバイに乗った可愛い女性が満面の笑みを浮かべて手を振って来ます。私には、もちろん、ベトナムにこのような知り合いなどおりませんので、はて?これは不思議な、と小首を傾げます。そして、これはどうも、ここベトナムで人気の高いKポップアイドルにでも間違われたか、フッ、などと独りよがりの解釈をし、頬も緩みますが後で宿に帰ると何の事はない、手を振ってくれていた女性は宿のフロントスタッフでした。ここのフロントには、なぜか若い女性ばかり数人も居るのです。(良い宿)

 

 高齢化の進む日本と違い、ベトナムが若者の国という事を実感する一幕でもありました。

 

 話を戻しますと、私はこの出来事もあって気分良く先に進んで行きますと目の前に広く長大なビーチが現れました。

 

 今の時期はシーズンも終わっているのでしょうか、海辺にはごくわずかの人がいるだけでした。

 

♡閑散としたビーチ。天気も良く、決して海に入れない気温でもないが。

 

♡よく整備されたビーチが続く。

 

 次の日、私は市内中心部にあるダナン・トモダチ・ハウスへ宿を移しました。ここはドミトリーで一泊、353円でした。(アゴダでネット予約)

 

 

 

 ザ・ライト・ハウス・ホステルも良かったのですが、宿の周辺が開発途中のリゾート地区といった趣で、私はもう一つ、興味を引かれなかったのです。(個人的感想。時期とか人にもよると思う)

 

 さっそく街歩きです。

 

 まず、すぐ近くの観光名所、ダナン大聖堂を目指します。

 

 賑やかな通りを渡ろうと信号待ちしておりますと、向かいの歩道をキョロキョロしながら歩いている若い男女がパッと目に付きました。日本人です。

 

 どうして日本人とすぐに分かったかと言うと、手にしているのが見紛うこともない、何処に居てもよく目立つ黄色い表紙のガイドブック「地球の歩き方」だったからです。しかも、時々、立ち止まってはこの本を広げて見入っています。

 

 この状態は極めて危ないのではないでしょうか。大勢の人が歩いている中でも目立ちすぎます。聞くところによりますと、悪意を持った人間、特に日本人をターゲットに狙っている奴らは、このガイドブックを見て日本人と判断するとの事です。

 

 もちろん、地球の歩き方が悪いワケではありません。実を申せば、私もバックの中に忍ばせています。(電子版を使った事もあるが、やはり書籍の方が使い勝手が良い)

 

 要らぬお節介ながら、もし声を掛けられるならやんわり注意の一つでも、と思ったのですが、信号待ちしている間に大聖堂のある方向とは逆の方に歩いて行ってしまいましたので、私は声掛けを諦め、大聖堂へ向かいます。

 

♡ダナン大聖堂。1923年創建。聖堂前の広場には多くの中国人ツアーの団体が。

 

 私はここを見学した後、近くのハン市場に行ってからハン川の川岸に出ます。

 

 木陰に居ますと爽やかな風がたまらなく心地良く、ベトナム将棋を指している人達に混じってベンチに座り、しばらく川辺を眺めるのでした。

 

♡ハン川。向うに見える橋はロン橋。夜はライトアップされて竜を模した橋桁の口から火炎放射器ばりの火を噴く観光名所。

 

 

♡{地球の歩き方}にも紹介されているハン川沿いの甘味店名物のココナッツゼリー。200円。

 

 一休みした後、私は郊外にある五行山に行こうと、もう一度、大聖堂まで戻り、その近くのバス停からダナンとホイアン間の循環バスに乗ります。

 

 そしてしばらく走りますと、先ほど見掛けた日本人の男女が乗り込んで来て私のすぐそばに座ります。

 

 私はこの時は、周りのベトナム人と同化するよう努めて日本人の気配を消し去ります。(せっかく海外に来たのに日本人に会ってしまった、という人も中には居るので)

 

 30分ほどして五行山入口らしき所へ着いたので、私は降りようと席を立ちます。

 

 すると日本人女性の方が、この人、日本人だよね、と男性に言っているのが聞こえてきました。しっかり見抜かれていました。(特に日本人と会うのを嫌がっている風でも無かった)

 

 結局、この二人はバスから降りる事無く、そのまま行ってしまいました。この先のホイアンに行くのでしょうか。

 

 後になりますが、私が五行山見学を終え、また、この循環バスに乗ろうとしたら、この二人がバスから降りてきました。ホイアン見学だとしたら時間が短かったので、どうも五行山で降りるつもりが乗り越してしまったようです。

 

 五行山への登り口は降りた所から10分ほど歩いた所でした。ここは古くから信仰を集め、幾つかの洞窟の中に仏像が祀られ、頂上には見晴らしの良い展望台もある標高108メートルの小山です。

 

♡参道。 

 

♡洞窟内の祠。

 

♡洞窟の天井に空いた穴。これはベトナム戦争当時にアメリカ軍の空爆によって出来たとか。ちなみに、ここダナンはアメリカ軍が最初に上陸してきた場所。

 

 私はせっかく来たからには、と頂上を目指しますが暑さのせいでしょうか、へばり気味で登ります。

 

♡頂上への登り。この先、さらに人ひとりがやっと潜り抜けられるような足場の悪い穴を通って上を目指す。

 

 

 それでも何とか頂上にたどり着きますと、眼下に白い砂浜に青い海が南国の陽光に照らされ広がります。私は、ちょうどそこに居た白人女性と互いに写真を撮り合いしてから、しばらく腰を下ろし、心地よい風に吹かれながら眼下の景色を楽しむのでした。

 

♡ホイアン方向。

 

 明日はベトナムを北上し、陸のハロン湾と言われる二ンビンを目指します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

,