気付いたら、
見慣れた天井を凝視していて、
いつかの見慣れない天井を思い出した。
それはもう15年以上も前の事。


僕には夢があった。
その日、夢を見ずに目覚めた視界の先にあったのは、よくわからない柄の入った少し黄ばんだ天井だった。
全てはここから始まった。
窓の外には、誰かの生活の足跡が聞こえていた。
まだ布団を買っていなかったから、
僕の後頭部と背中はフローリングの硬さに不快感を覚えた。


「あぁ、そうだった」

そう呟いて、僕はまた目を閉じた。
22歳の春だった。