【人生に何一つ偶然はない】
   なんとなく墓参りに思う
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私のおばあちゃんは106歳で
この世を去った。

私が小学2年、突然父を捨てた母と兄三人で暮らし、中学3年の時に母は死んだ。

29年間離れて暮らした親父を発見したが、79歳で死ぬ前に
お袋(おばあちゃん)の墓参りがしたいと、生まれて初めて頼み事をされた。

中略   見つけたのがこの墓

後ろに映る家を何も知らず、何の因果か買おうとしたのは

次男が生まれた年(18年前)

親父が死ぬ前に
往復8時間迎えに行って
拝んだ時
墓に入っていたのは
親父の最も憎む
人たちだけだった

親父の死んだ翌年
おばあちゃんが死んだと
知らせを受けた

まさか生きていたとは

愕然とした

殺したいほど
憎み続けて来た

母を不幸にした
親父を
初めて哀れに思った

強大な存在だった親父は
一人の人間だった

親父も寂しかったんやな
どんなに辛かったかって
思った

「おかーちゃん  おかーちゃん」と
綴った親父の最後の手紙を
おばーちゃんの棺桶に入れた

おばあちゃんは元気だったが
親父の兄弟たちは
生きていることを知らせたくなかったと口を揃えた

その親父の葬儀に来てくれた
兄弟たちは、私をなじった

死に顔見たかったと

死に水を取ったのは私

今でも忘れない
墓で読経した私のお経が

「昨日の坊主は良かった」と
なんども何度も、繰り返し

「俺やろ、ちゃんと褒めてくれよ」って言っても、無視された

でも、親父が生涯一度も
褒められた記憶の無い私が

親父に引導を渡し
戒名をつけた

息子の弟子に
なってくれたのだ

おばあちゃんと親父は

分けてもらった
おばあちゃんの骨を

親父の墓に
入れさせていただくことで

ひとつになった  舎利禮

祖母に父母に先祖に
感謝しています

生きてるうちに
大切なあなたに
大事なことを伝えたい
どうぞ後悔なき人生を 拝