一年で一番、日が長い季節ですね。
朝の雨は午後にはあがり
西向きの窓から夕暮れの光が
差している。
その小さい窓を全開にして
わたしは夕食のポテトサラダを
作っているところ。
母の畑で採れたきゅうりを
輪切りにする。
耳を澄ます。
塩を振る。
耳を澄ます。
近所の人が持ってきてくれた
掘ったばかりのジャガイモを
蒸し上げ、アチアチ言いながら
皮を剥いてつぶす。
娘がいないと、なんでも捗るわ。
耳を澄ます。
娘の足音は、すぐわかる。
バタバタバタバタ騒々しいから。
プランターで育てたパセリを
細かく刻む。
昨日の残りのとうもろこしの実を
ポリポリと軸からはずす。
まだ帰ってこない。
今日は学研からの帰りに
牛乳を一本買ってきてもらうことに
なっている。
最近、学研のお迎えが必要なくなり
おまけにおつかいまで頼めるので
わたしの夕方は、イージーモード。
まだ帰ってこない。
いつも200円ほど余分に渡しているので
今日も、鼻歌混じりに
お菓子の棚を物色しているんだろう。
ジャガイモと、きゅうりと、パセリと
とうもろこしと、チーズと、ハムを
合わせて、はちみつとレモン汁と
マヨネーズを少し。塩胡椒。
玉ねぎは不評なので入れない。
ちょうどポテサラが出来上がったのと
同時に、バタバタバタバタと足音が
聞こえて、「ただいまあ!」
台所へ飛び込んでくると
満面の笑みで、牛乳とグミを差し出した。
娘、6年生になりました。
「軽度知的障害」と診断されました。
ま、そうなんだろうな、とは思います。
上の子と同じように
「身の丈にあった」人生を
ていねいに生きてほしい。
それだけです。