朝の霜はすっかり溶けて

陽だまりの中でホトケノザやハコベの子らが

いっしょうけんめい光合成している。

 

 

 

風は冷たい。

鼻がツンツンする。

足踏みしながら、遊歩道の向こうに

目を凝らしていると

ランドセルをカタカタ鳴らしながら

子どもたちが三々五々、帰ってきた。

えーと。

 

 

うちの子は。

 

 

 

 

 

2学期の終わりのちょっとした行き違いから

娘はひとりで下校できることが判明した。

まさに「怪我の功名」とはこのこと。

できるのならば、そりゃあ

ひとりで帰ってきて欲しいわよお。

(楽だし)

 

 

 

 

支援級の登下校は付き添い必須とはいえ

高学年になってくると、中学校進学に向けて

ひとり下校の練習を始める子もちらほら

出てくる。

 

 

 

だいたい子どもっちゅうのは

登校よりも下校の方が足取り軽い。

娘も、朝はぐずぐずぐずぐずしているから

とてもひとりで行かせる気にはなれないけど

下校ならね。

 

 

 

 

ちょうど「もう必要ないかなー」と思っていた

放デイを、やめることにした。

で、空いた曜日をひとり帰りの練習日に。

最初は校門から200メートルほど離れた

知人の家の前で待ち合わせ、次はもう少し

離れた信号で。

そして今日は、うちから100メートルくらいの

遊歩道の曲がり角。

 

 

 

 

 

あ、娘が走ってきた。

仲良しの男の子が後ろからくっついてきている。

「ママー!」

5年生にもなる子が

ママ目がけて走ってくるなんて

オイオイ、だけど。

男の子が照れ臭そうに

「もうおれらだけでも帰れるよ。」と言った。

ほんとう?

 

 

 

 

娘がバタンと玄関を開けて

「ただいまあ!」と帰ってくる日もきっと近い。

息子が毎日そうしていたように。

 

 

 

 

息子はこの春、大学を卒業し

新幹線で4時間くらい離れた大きな都市に

就職することになりました。

毎日「ただいまあ!」と帰ってきていた子が

とうとう巣立っていきます。

寂しくて寂しくて、こっそり泣いています。