放課後、俺達はトラの穴(教室)に行った。もう少し細かく言えば、教室の「前」まで来た。

これから入ろうというのだが、それがまた、手が震えすぎてドアを開けようにも開けられない。

二人ともおびえきってしまっていた。


タヌキ:ほら・・・トラがいる教室に着いたよ。は、はやく入りなよ…。


ヒト:い、いやお前から入れよ。俺、ここで待ってる。


タヌキ:何言ってんの!?呼ばれた本人行かなくてど、どーすんの!


ヒト:だって怖いもん!!怖いもんは怖いもん!!!


タヌキ:あ!! 開き直りやがった!!! も~早く行ってよ!!


そんなやりとりの末、俺は勇気を振り絞ってゆう~っくりドアを開けた。


ヒト:こ、こんにちわ~・・・。


クロネコ:おう!待ってたぜ。遅かったじゃあねえか。トラのアニキ、来きましたぜ。


トラ:おう。


ヒト:ど、どうも。


部屋の中は、とてもきれいで以外だった。もっと何か壁一面にラクガキし放題の、

机はぐちゃぐちゃのガラス割れ放題みたいなのを想像していた。


しかし、そんなことだけでは、俺の心臓は落ち着いてくれない。


ヒト:え~と・・・俺はなんのために呼ばれたんですか・・・?


トラ:ああ・・・、そうだったな。クロ、アレを。


クロネコ:はい。


き、きた・・・!!!


トラ:・・・ヒトといったな。


ヒト:ハイ!!


俺は目をつむった。


トラ:お前に頼みたいことがある。


ヒト:え?!


トラの横に、小さな女の子(トラだけど)がいた。


トラ:この子の育て役になってほしい。

ヒト:ああ~・・えらいことになった・・・。


俺は教室の自分の席に突っ伏していた。


タヌキ:ま、まあなんとかなるんじゃない?


ヒト:なんとかって…っていうかおもいっきり隠れてたやつに言われたくないわ!


タヌキ:ごめんって~。だってあのトラさんってなんかいろいろ悪いうわさとか聞くしさ~。

     僕、ああいう大きい動物苦手だから・・・。怖いし。


ヒト:え?!そんなヤバいやつなの??俺、そんなのに目ぇつけられちゃったの??

   あはは・・・あれ?涙が出て来ちゃった・・・。あはは・・・


タヌキ:ああ!ヒトが壊れた!!


ヒト:どーしよう・・・!!タヌキ!!オマエも一緒に来てくれ~!!


タヌキ:ええ~~!!やだよ!!1人で行ってよ!


ヒト:(ボソ・・)逃げたくせに…


タヌキ:どんだけ根に持ってんの?!いいよ!わかったから!一緒に行くから!!

ヤバい・・・。ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい・・・・・・・!!!!!


いきなりの急展開で俺もよくわからないが、説明してみようと思う。

まず、俺とタヌキは学校の校門の前まで着いた。それから、

門を一歩踏みしめた瞬間、

黒ーい大きな影が背後からぬーっと出て、

振り返ったら、黄色に黒いしま模様の・・・そう、トラがいた。


(え?誰だコイツ・・・いや、トラだっていうのは俺の記憶の映像と合致してるから、まあ間違いないだろうけど、こんなヤツこの学校にいたかなあ・・・。ってゆうかデッケーよ。ものすんごくデッケーよ。2メートルはあるよ。しかも怖ーーーー・・・!!!めっちゃ睨んでんじゃん!!!「何か一言でも発したら殺すよオーラ」が出てるもん・・・!!!・・・・・・やヴぁい♪どうしよう★)


俺の顔は血の気が引き、今にもぶっ倒れんばかりだ。

一方、タヌキはとゆうと、俺と同じ状態になっていることは、言うまでもない。

しかし、タヌキが俺と1つだけ違ったことは、50メートル以上離れた倉庫の陰に隠れていたことである。

ってオイ!!!人がピンチだってのになにしてんのっっっ!!!あと、にげんのはやいね~!!!!


トラ:オイ・・・。


ヒト:ハ、ハイ・・・!!!


おもわず声が裏返ってしまった。


トラ:(ジ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~…)


めっちゃ見られてるーーーーー・・・!!やばい・・・変な汗出てきた・・・。


トラ:・・・気に入った。


ヒト:へっ?


トラ:後で俺のとこへ来い。


それだけ言ってトラは去っていった。


それに続いて、いろんなガラの悪そーうな連中がずらずらと歩いていった。

一番最後に歩いていたクロネコが、ニヤ~っと嫌な表情を浮かべながら、

「ガンバレ。」と言って去って行った。


しばらくそのままボ~っと突っ立っていた俺だが、状況をやっと頭の中で

整理した。


ヒト:いや、ちょっと待て。いったい何をガンバルんだ??

   あああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁl・・・・・!!!!!!!!

   どーーーしよぉぉぉぉぉおおおおおお!!!!