久しぶりに伊坂さんの本の話でも書こう。
先日、伊坂幸太郎さんの「PK」を読んだ。
驚いたのは「俺が小さい時から考えてたようなことが、うまいこと小説になってる!」という感想。
まぁ、このブログを読んだところであらすじは分からないですから、未読の方もご安心を。
「世の中は自分が起こした小さな出来事で他人に影響を与えて、それが繋がりながら形成されていってる」とか思ったことないすか。ないすか。そうすか。
いや、こう書くと随分と難しいことを小さいときから考えていたのね、って感じだな。
そんな硬い感じじゃない。
例えば「僕が下に行くEVのボタンを押す」っていう行為ね。
そのお陰で誰かが「遅い!来ない!もういい!階段で行く!」とかなったとするわね。
そして階段で降りたら足を挫いた。結構ひどく。
仕方ないので、その人は不動産屋の営業職という仕事を休む。
代わりに営業職じゃない誰かがその日のお客さんに営業をする。
代わりにやったその人が思いのほか評判良くて、お客さんも「今度からこの人で」となる。
そのお客さんの不動産の悩みが解決して、自宅を売却することになる。
その自宅を、サッカー好きなお金持ちが買う。
その人が近所の子供のために家を壊してミニサッカー場を作る。
近所の子供達がサッカーしに集まって来る。
物凄い巧い子が現れて、有名になってプロのユースチームに入る。
青年はどんどん頭角を現して若くして日本代表になる。
その青年が引っ張って日本代表はワールドカップ優勝。
みたいなね。
僕はEVで下に行こうとしただけ。
自分だけじゃない。色んな人の色んな行為、行動、そういうことが色々な方面に派生していて、世の中の大きな動きに自分だってどこかで関わった可能性ってあるよなぁ、とかボンヤリと考えて暮らすような暗い子だったわけで。
千代の富士が負けても「あぁ、僕のせいかも」。
クロマティがホームラン打っても「お、僕のお陰じゃないか?」。
ビートルズが解散しても「あ、もしかしたら俺がこの世にいなければ・・・」って、その時いねぇわ。
そしたら、この小説はそんな話が大筋になってる(ちょっと違うけど)。
まぁ、真のテーマは違うトコにあるような感じですがね。
短編ぽく3つの話が入ってますけど、最終的には全部繋がって「おぉ~」となります。
面白かったよ。
