車イスに乗せられ、婦人科診察室へ。
エコー検査というので
乳ガン検診のようにお腹の上から
機械でグリグリやられるのかと思ったら
違った……。

足を広げさせられる椅子に座り
あそこに機械を突っ込まれる……。

そして、その間も吐きまくる私……。

吐くのが止まった隙に
先生が機械をぐりぐり動かして診ている。

そしてまた吐く。
先生止まる。

そんなことを何度か繰り返すうちに、
検査が終わりベッドへ。
自力で移動したけどつらい……。

「いま、エコーで診たんだけどね」

先生が言いづらそうにして、話し始める。
いつの間にか旦那くんも診察室にいた。

「血液検査の結果、妊娠してるのは間違いない」

吐きながら聞く。

「でも、子宮を診たところそれっぽいのがなくて
 卵管にちょっとおかしいところがある」

吐く。

「たぶん子宮外妊してる。
 今回は残念だったけど手術してとりますね」

子宮外妊娠。

ネットで調べたことがある。
受精した卵が子宮じゃなくて違うとこに着床しちゃうこと。
 
そうなったら、赤ちゃんは生まれない。

よくあること。

よくあることだ。

でも……………

「旦那くん、ごめん。ごめんなさい……」

せっかく赤ちゃん出来たと思ったのに。
産んであげられなかった。

涙声になりつつ…………吐く。

シリアスになりきれないなぁ……。

旦那くんは
私の方が大事だから手術して元気になろうね、
と言ってくれた。

優しい………。

その後は手術の前の検査を色々して
また救急の診察室へ戻ってきた。
旦那くんはまた待合室へ。


ようやく痛み止めが効いてきて
頭がぼうっとしていた。

先生が、見えた。

「先生………」

「なに?」

「また妊娠できますか?」

我ながら弱々しい声だったと思う。

そんな私に先生ははっきりと言ってくれた。

「できますよ」

むしろ食い気味だった。

「今回はたぶん片方の卵管をとることになると思うけど、
 卵管は一個あれば充分だから。
 また妊娠できますよ」

きっぱりと言ってくれたことに、すごく安心した。

ありがとうございます、と何度も先生に言ってるうちに
また頭がぼうっとしてきた。



後から旦那くんに聞いたところ、
旦那くんは先生から全然違うことを言われたらしい。

卵管がおかしいように診えるが、
実際お腹の中を見ないと分からない、と。

最悪の場合は
子宮摘出もあり得ると言われたそうだ。

もちろん、そうなったら妊娠なんかできない。

安心して手術を受けた私と違い、
旦那くんはずっと不安だったと思う。

でも、そんな素振りは見せずに
旦那くんは私を手術室へ見送ってくれた。

旦那くんが手を繋いでくれれば痛みは治まったし
旦那くんの姿が見えれば安心した。

何から何まで旦那くんにお世話になってしまってた。

そんな旦那くんが、好きだー!!!!!


#卵巣嚢腫 #卵巣嚢腫茎捻転 #妊娠 #手術 #入院 #惚気


その頃、私は浮かれていた。

結婚して一年。
なかなか妊娠しなかったため不妊治療を始めた。
そしてついに妊娠検査薬で陽性が出た矢先のことだった。

高齢(40歳)のため流産の可能性が高いが
それはそれとして、
とりあえず妊娠できたことに喜んでいた。

生理予定日初日から使える妊娠検査薬で検査したので
病院で診てもらうのは二週間程先。
それまでは安静にしてようねーなどと
旦那くんと話してほわほわした毎日を送っていた。

その日、普段から便秘気味の私はお腹が痛くて目が覚めた。
いつも難産の私は朝早くからトイレに篭って格闘していた。
が、そのうちにこれはいつもと違うと気付いた。

吐き気がする!

旦那くんが私の異変に気付いて声をかけてくれるが、
「便座に座ったまま吐く」という器用なことをしていたため
反応できず。

やっと小康状態に収まったところでトイレを出ると
旦那くんが救急車を呼んでくれた。


すごい!
素早い!
さすが旦那くん、かっこいい!!

めっちゃ頼りになる旦那くんを横目に廊下に倒れ伏す私。
何これ。
めっちゃお腹痛い。

左脇腹。
よく便秘になると、こりこりした便が溜まる辺りが痛い。
すごい痛い。

なにこれ。
やばい。

もしかして…………流産?

色んな人の妊娠ブログとかエッセイで

お腹痛い

流産

の流れを見てきたけど、これがそうなの?

不安になりつつすぐに来てくれた救急車に乗り込む。

旦那くんが私の職場にも連絡してくれたり
健康保険証とか持ってきてくれたり
すごく頼りになる!

さらに私の手を握って心配してくれるので
めっちゃ安心する!!!

旦那くんありがとー!!!!

……………と思いつつもめっちゃ痛いので何も言えず。

病院についても痛みは収まらずのたうち回る。
さらに胃液というかヨダレを吐きまくる。
そして痛いと喚き続ける私。

救急の人が処置される部屋へ運び込まれ
旦那くんは待合室へ。

妊娠してる可能性があるとお医者さんに伝えると、
まず血液検査をして本当に妊娠してるかを確認するという。
それからでないと痛み止めを入れられないらしい。

つまり、しばらくはこのまま耐えるしかない。

痛い、と連発する私。
痛いよね、と同意してくれる看護師さん。
そして背中をさすってくれる。
優しい。

でも、それすら苦痛に感じてしまい、
看護師さんに止めてくれと頼む。(←ひどい)

ごめんなさい………。
ホントにダメだったんです……。

そして、痛くない体勢はないかと
起き上がったりうつ伏せになったり
横に寝たりとぐるぐる動く私。

指についてたコードが体に絡まり、
慌ててほどいてくれる看護師さん。

優しい………
天使……
これは惚れるわ……
朝早くからごめんよ………

そうは思いつつも痛いと喚いてぐるぐる回り続ける私。

そうこうしているうちに、エコー検査があるということで
車イスに乗せられ診察室へ移動することになった。