☆気象さんBL小説です、ご注意ください
「F」
s×o
翔side
払うって言っても手で追い払われて
結局、智くんがおごってくれた
「じゃ、じゃぁ!2軒目は俺が!」
急にまっすぐ手を挙げたから。
大きい声を出したから。
智くんはびっくりしてた。
ついでに
お会計をしているお店の人の視線まで
俺の頭の上の手へと集めてしまった
お店を出ると冷たい空気を鼻の奥にツーンと感じた
「翔くん2軒目いけるの?眠くない?」
「全然!.....ぁ智くんこそ...よかった?」
自分でもびっくりするくらい
積極的に2軒目を誘ってしまった。
いやでもあれは普通の流れか....
智くんが俺を見上げてた
「それか...誰か誘う?」
「え....」
もう少し2人の時間を過ごせると思っていた俺にとって
智くんの一言はまさかだった
「.....やだ」
きっと聞こえなかったと思う。
智くんは携帯を取り出して指でスクロールし始めた。
「いや、今日は2人がいい!」
言えたけど、でも、恥ずかしくって...
智くんの目が少し大きくなったのだけ見れたけど
目を逸らしてしまった。
下を向いた時、
急に唇を指で摘まれた
........!!!!
「翔くん...くち、とんがってるよ...ふふふっ」
智くんは楽しそうに笑ってるけど
触れられた唇はじんわり熱くて
口紅を塗ったように真っ赤だった
なんで色までわかるのかって?
見えないけど真っ赤だった....と思う
唇触るとかさ...
反則だって....もう...
「ほら、先に行くよ」
くるっと後ろを向いて歩き出した智くんだったけど
ダメだった
気持ちが先に動いてしまった
智くんが一歩踏み出したのと同時に
俺も一歩踏み出ししてた
ポケットに手を突っ込んだ智くんの
少し曲がった腕を引っ張った
のまではおぼえていて....
気がついたら
腕の中に収まってた
左手の手のひらに猫っ毛のダックテールを感じながら
右手は華奢な腰骨をがっちり掴んで。
どれくらい時間がたっただろう
もぞもぞと動く智くんの体で我に返った
「あっご!ごめん!」
「.....」
智くんは何も言わずに向きを変えて歩き始めた。
嫌われたと思った。
でもここで謝らなかったら
もうずっと顔見れないから....
手のひらにはまだ
ダックテールの温もりが残っていた...
「迷惑だったよね?ごめん!」
慌てて追いかけて横に並んで言った
「そんなことないよ....翔くんだから」
一言だけいうとスタスタ歩いて行った
翔くんだから...
翔くんだから...?
しかも翔くんだからって行った時、
智くんの口元すこし上がった気がした...
何?
わかんない!
いいの?俺、許されたの?
でもじゃぁなんで先に行っちゃうの?
え?ダメってこと?
わかんない!
わかんない!
櫻井翔!
考えろ!
考え....
「しょーくーん」
だいぶん先の方から智くんの声がした
「ほら、はやく!タクシー!捕まったよ!」
とりあえず....
行っていいんだ...2軒目。
少しホッとしたってのが本音。
「智くん、待って」
走りながら考えた。
本当に不思議だ
指の間を抜けて行く水のように
掴めそうで掴めない。
でも....
掴みたい。
追いつきたい。
踏み込む足先に力を込めて
いつもより腕を大きく振って走った。
「F」
s×o
翔side
払うって言っても手で追い払われて
結局、智くんがおごってくれた
「じゃ、じゃぁ!2軒目は俺が!」
急にまっすぐ手を挙げたから。
大きい声を出したから。
智くんはびっくりしてた。
ついでに
お会計をしているお店の人の視線まで
俺の頭の上の手へと集めてしまった
お店を出ると冷たい空気を鼻の奥にツーンと感じた
「翔くん2軒目いけるの?眠くない?」
「全然!.....ぁ智くんこそ...よかった?」
自分でもびっくりするくらい
積極的に2軒目を誘ってしまった。
いやでもあれは普通の流れか....
智くんが俺を見上げてた
「それか...誰か誘う?」
「え....」
もう少し2人の時間を過ごせると思っていた俺にとって
智くんの一言はまさかだった
「.....やだ」
きっと聞こえなかったと思う。
智くんは携帯を取り出して指でスクロールし始めた。
「いや、今日は2人がいい!」
言えたけど、でも、恥ずかしくって...
智くんの目が少し大きくなったのだけ見れたけど
目を逸らしてしまった。
下を向いた時、
急に唇を指で摘まれた
........!!!!
「翔くん...くち、とんがってるよ...ふふふっ」
智くんは楽しそうに笑ってるけど
触れられた唇はじんわり熱くて
口紅を塗ったように真っ赤だった
なんで色までわかるのかって?
見えないけど真っ赤だった....と思う
唇触るとかさ...
反則だって....もう...
「ほら、先に行くよ」
くるっと後ろを向いて歩き出した智くんだったけど
ダメだった
気持ちが先に動いてしまった
智くんが一歩踏み出したのと同時に
俺も一歩踏み出ししてた
ポケットに手を突っ込んだ智くんの
少し曲がった腕を引っ張った
のまではおぼえていて....
気がついたら
腕の中に収まってた
左手の手のひらに猫っ毛のダックテールを感じながら
右手は華奢な腰骨をがっちり掴んで。
どれくらい時間がたっただろう
もぞもぞと動く智くんの体で我に返った
「あっご!ごめん!」
「.....」
智くんは何も言わずに向きを変えて歩き始めた。
嫌われたと思った。
でもここで謝らなかったら
もうずっと顔見れないから....
手のひらにはまだ
ダックテールの温もりが残っていた...
「迷惑だったよね?ごめん!」
慌てて追いかけて横に並んで言った
「そんなことないよ....翔くんだから」
一言だけいうとスタスタ歩いて行った
翔くんだから...
翔くんだから...?
しかも翔くんだからって行った時、
智くんの口元すこし上がった気がした...
何?
わかんない!
いいの?俺、許されたの?
でもじゃぁなんで先に行っちゃうの?
え?ダメってこと?
わかんない!
わかんない!
櫻井翔!
考えろ!
考え....
「しょーくーん」
だいぶん先の方から智くんの声がした
「ほら、はやく!タクシー!捕まったよ!」
とりあえず....
行っていいんだ...2軒目。
少しホッとしたってのが本音。
「智くん、待って」
走りながら考えた。
本当に不思議だ
指の間を抜けて行く水のように
掴めそうで掴めない。
でも....
掴みたい。
追いつきたい。
踏み込む足先に力を込めて
いつもより腕を大きく振って走った。